のどかな田園風景が広がる農村地区に、築60年の民家を利用して営業するお茶屋があります。「自分が作った無農薬野菜を味わっていただきながら、みんなでゆっくりとお話ができる場を提供したい」。そんな思いを込めて、オーナーの梅原幸子さんが母から教えてもらったという甘味や田舎料理を提供します。
大きな土間で靴を脱いで中へ入ると、そこは囲炉裏のある小部屋。冬は囲炉裏や火鉢を囲みながらおしゃべりが弾みそうです。隣の和室からは、季節の花や梅原さんが丹精込めて育てる野菜が並ぶ畑を眺めることができ、緑の風景に癒されます。ここにいると、田舎のおじいちゃんとおばあちゃんの家に来たような、足を伸ばしてごろんと寝ころびたくなるようなホッとした気分にさせられます。
自慢は、天然果汁100%のジュース、甘酒、おしるこ、おもち、漬物。ジュースは、ブラックベリー、ビワ、ウメをそろえています。果物本来の味そのもので、濃厚な風味がいきています。甘酒は、こうじにモチ米とウルチ米を入れ、一定の温度で4,5時間発酵させて作ります。「温度管理が難しいですが、夏は冷たく、冬はホットで召し上がっていただいているこだわりの一品です。甘酒は夏の季語。江戸時代には甘酒を売り歩く甘酒屋は、夏場の風物詩といわれていました。甘酒は栄養があり、夏のスタミナ源となります」と梅原さん。おもちは、地元産の米を使用し、杵でついたもの。小豆も地元産のものをじっくりと煮詰めて仕上げます。手間暇かけた甘味や料理は、祖父の代から使用している明治から昭和初期の趣のある器に盛られます。
飾ることのない素朴さ、そして愛情のこもったおもてなしに心が和みます。「子どもからお年寄りまで、幅広い年代の方々に来てもらえるようなお茶屋を目指します」。(K.K)
茨城県那珂市門部下河原1764-28(久慈川木崎橋の近く)
TEL/090-4025-3751
営業時間/10:00〜16:00
定休日/月曜〜木曜(金・土・日のみ営業)
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(登録第5290824号)