「色も味も地味だけれど、飽きがこない素朴な味わいが魅力。そんな焼き菓子のおいしさを伝えたい」と、店主の小野瀬宣子さん。自宅の一部を店舗スペースにし、2000年7月7日の開店以来、菓子作りから販売まで、すべて一人で切り盛りしています。
数種類の焼き菓子を中心に、シュークリームやパンも日によって店に並びます。「これまで宣伝らしいものは一切しませんでしたが、口コミで評判が徐々に広がり、支持してくれるお客様がいることはありがたいことです」。
子どものころからお菓子作りが好きだった小野瀬さんが本格的に取り組むようになったのはOL時代。仕事休みを利用して東京・吉祥寺の島津睦子ケーキングスクールに通い始めたころ、先生が作ったケーキを食べた時の衝撃は今も忘れないといいます。「あんなにおいしいバタークリームは初めて。きちんとした材料と作り方で、こんなにも味は変わるものだということを実感しました」。その後ウィーンの製菓学校に出向くなど、8年間菓子作りの勉強を重ね、会社を辞めると同時に開店。
店名はドイツ語で「小麦」の意味。基本の小麦粉をはじめ、バター、卵、砂糖など材料を厳選し、手作りのやさしい味を楽しんでもらいたいという思いが込められています。粉・バター・卵・砂糖のみで作る「スイスコンフェクト」は、店の看板商品。ほかに、自家製ドライイチゴ使用の「いちごとコーンフレーク」、自家製キャラメルソースを生地に混ぜ込んだ「キャラメルクッキー」、アーモンドスライスを入れ香ばしく仕上げた「フロランタン」など。結婚式などの記念日のケーキの予約も受けています。
派手さはないけれど、食べてほっとできる焼き菓子をこれからも作り続けていきたい。将来はカフェもいいですね…。そう話す小野瀬さんの優しい笑顔が印象的でした。(K.K)
茨城県水戸市内原町1426−1
TEL/029−259−4863
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