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[ましこのうつわ] 記事数:5


第五話 竹下鹿丸さん



 わたしが焼き締めの器の魅力に気づいたのは、焼き物が好きになって相当時間が経ってからのことだったように思います。自分の中で「渋い」の一言で終わらせていた焼き締め。よく眺めてみると、器の肌は土の色そのままに赤茶だったり、薪窯の中で降ってきた灰を被った部分が灰褐色や深緑の色をみせていたり、見る角度によってさまざま。そしてなにより、炎がゆらゆらと土をなめた跡がはっきり見て取れる不思議さと、その美しさに心をつかまれました。

第四話 辻中秀夫さん



 春と秋の年に二回開催される益子陶器市。城内坂を中心とした街全体に作家がテントを並べ、メインストリートはもちろんのこと路地や脇道をのぞいては素敵な器を見つける楽しみがある数日間です。
 その中のじゃりん小路をのぞいたとき、白一色の器の並ぶテントと、そこで店番をする猫を目にして吸い込まれたのが石岡で作陶する辻中秀夫さんのブースでした。

第三話 西丸太郎さん 下永久美子さん



 器の底に光るきらきら星。そこをめがけてゆっくりと流れ止まった釉薬が、星空を囲む森を思わせます。細やかに施された象嵌の星空を作ったのは西丸太郎さん。白地に彩りも美しいオカメインコ・クリオネなどのモチーフが楽しげに踊るデザートカップの作者は下永久美子さん。心楽しくなる器を作るご夫妻に会いに、益子に出かけました。
 陶芸家の工房にお邪魔するとき、それはたいてい静かな山奥に分け入った場所にあり、道に迷いながらたどり着くことが多いのですが、お二人が暮らす住居兼工房は車通りの多い道路に面していました。以前はお好み焼き屋だった建物にお住まいだとは伺っていたのですが、玄関前に本当に「お好み焼き」という看板が立つ建物。がらがらと引き戸を開けると営業していたときそのままのカウンターに小上がりが目に入ります。そのカウンターの内側に、厨房・シャワールーム・そして電気窯が!

第二話 小林雄一さん 西山奈津さん


この日はお料理上手の西山さんが作ってくださったキッシュとパスタをのせて。うつわの表情が食卓にニュアンスを与えます

 深い緑色の織部(※1)の注器。力強い形でありながら 自分からとことこ歩き出しそうなユーモラスな雰囲気がただよう「サケノマシ」と名付けられた器の作者は、西山奈津さん。織部、そして焼き物のなかでもことさら手間がかかる黄瀬戸(※2)の作品を作り続けています。一方で、伝統的な益子の釉薬を使いながらもダイナミックで現代的な造形の焼き物を作っているのがご主人の小林雄一さん。お二人が作陶をするのは緑豊かな芳賀の工房でした。

第一話 鈴木稔さん



 大谷石の肌合いを思わせる質感と色の糠白(ぬかじろ)釉、スモーキーなニュアンスのある緑がかった糠青磁(ぬかせいじ)釉…益子の伝統的な釉薬をまといながらもその形や文様は新しく、そしてまぎれもなく鈴木稔さんの作品だとわかる器。
 鈴木さんの作品からは、まるでどこかの歴史ある建物の一部を切り取って器にしたような重厚感、存在感。そして器の輪郭からはみ出すようなスケール感がにじみでています。また、手間をかけて作り上げられたピッチャーやポットなどの優雅な曲線は実用的な道具でありながら、まるでオブジェのようにも思えるのです。

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