茨城県北部に位置する奥久慈。日本三名瀑の一つ・袋田の滝が有名ですが、それとは雰囲気の異なる月待の滝も隠れた名所として知られています。
月待の滝は、久慈川の支流がつくり出す滝で、その規模は落差約15メートル、幅10メートルと決して大きなものではありませんが、二筋に分かれて落下するさまが美しく、水に濡れずに滝の裏側をくぐることができる珍しいものです。地元の女性たちが二十三夜の月の出を待って安産を祈願したところから、命名されたといわれています。その風情ある滝を目の前に、手打ちそばが堪能できる店が「月待の滝もみじ苑」です。
研究熱心な店主の大関仁さんは、そばの持つ天然の緑色を表現したいとカラー選別機を開発。滝の横にある水車小屋の中で、選別されたソバの丸抜きを石臼で製粉します。天然の地下水を使用し、本格そばに仕上げます。淡いうぐいす色の「緑のそば」は、数量限定で提供。ほかに、ざるそば、つけとろそば、十割そばなどもそろいます。一週間寝かせた本がえしにだしを合わせたつけ汁は、濃い辛口ですっきりとした味わいです。
そばのほかに、流しそうめん、大関さんのこだわりのコーヒーが楽しめます。ソバ粉入りのソフトクリームやパフェも人気です。ソバの香りがほのかに漂い、コクのあるアイスクリームは後味すっきり。
周囲の緑と滝の景観に自然と心が和みます。滝のそばの縁台に座り、そばを手繰れば、さらなる涼感を醸し出すことでしょう。(K.K)
茨城県久慈郡大子町川山1369−1
TEL/0295−72−3993
営業時間/10:30−19:00
定休日/水曜日(5〜8月、11月は無休)
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