江戸時代に多く行われた藍染。タデ科の植物の藍を原料とした染料を使ったその色は、色褪せしにくく、自然な風合いが好まれ、日本人にはすっかりお馴染みです。染料はタデ藍を乾燥させ、堆肥にした後、水を加えて発酵させて作ります。
発酵時の温度管理をしっかりと行わないと色に変化が起きる繊細なもので、ここでは、たたみ一畳分の広さの容器に染料を保存。大きなものを染め上げられるようにしているそうです。
店内には、藍染のさまざまな作品を展示販売。スカーフや、ハンカチといった小物から、洋服、そしてランプシェードなどのインテリアも。
武蔵野美術大学出身のご夫妻が手がける作品は多種多様。インテリアなどの立体的なものは、建築科出身のご主人が、洋服やスカーフなどはデザイン科出身の奥様が作るそうです。
今回は特別に着物も見せていただきました。細かいデザインをほどこし、丁寧に染め上げられた生地はセンス良く、上品な出来。藍染めというと、少し厚めの生地のものを想像する方も多いと思いますが、シルクや、オーガンジーのような薄い生地のものもあり、今までの印象が驚くほど変わりました。
「とにかく自分達の好きなものを集めているので見ていただけたら嬉しい。」ご夫妻のお気に入りの陶器も展示されていてこだわりが感じられます。
一つひとつに愛情をこめ、丁寧に作られた作品たち。その藍色は、どこか忙しい私たちにちょっと一呼吸させてくれる素敵な色でした。(MEGUMI.C)
栃木県那須郡那須町高久乙3368-143
TEL/0287-78-1573
営業時間/10:00~17:00
定休日/火・水・木曜日(1月~3月休業)
(トップシーズンは営業しております)
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