ゆたり倶楽部

[ベーカリー] 記事数：53

◎ベーカリー

ima
[群馬県伊勢崎市]

無精製の国産小麦粉と天然酵母で焼き上げる
生命力あふれる、腹持ちのよいパン

　「えっ、こんなところにお店が？」。広瀬川沿いの古い住宅街の一角に、ひっそりとたたずむ小さなパン店「ima」。店主の高草木啓子さんが自宅のガレージを改装して、2009年9月にオープンしたお店です。

　中をのぞくと、アンティークな木のテーブルの上に7、8種類の生命力あふれる躍動的なパンが並んでいます。胡桃とレーズンがぎっしりつまったノアレザン（500円）、UFOみたいな形のリスティック（220円）、自家製のいよかんピールが入ったいよかんショコラ（480円）などなど。北海道産と、群馬県内で無農薬栽培してもらった無精製小麦粉をブレンドし、天然酵母を使ってガスオーブンで焼き上げます。一番人気は自家焼きマフィン（3個400円）。ホットプレートで焼くこのマフィン、見た目はまるで大福のようにずんぐり。歯ごたえも大福のようにモチモチして、一般的なイングリッシュマフィンよりずっと腹持ちがいいのが特徴です。バターとハチミツを合わせると最高においしいとか。

　近年、卵や乳製品にアレルギー反応を起こす子どもが増えています。「家庭では、みんなで同じものを食べてもらいたい。だから、うちのパンには卵や砂糖、乳製品は一切使用しないんです」と高草木さんは言います。「物足りない人は、食べるときにバターを塗ったり、卵をはさめばいいんですよ」と……。
　お店を開くのは毎週水曜と最終日曜だけ。しかも時間は13時から17時までのわずか4時間。それでもこの、見るからにエネルギッシュなパンを求め、大勢のお客様がひっきりなしにお店を訪れます。最近は15時くらいで売り切れになることも多いとか。きっと、パンと一緒に元気をもらって帰るのかもしれません。（n.a.）