独特な光を帯びるアンティークの香水瓶。味わい深いブリキのカップ。カラッとしたお天気にぴったりのマルシェ・バック。時を忘れて見入ってしまうのは、やはりそこにオーナーさんのエスプリが感じられるから。
「自分が好きなアイテムしか置かない、と決めているんです。」
そう語ってくれたのは、アンティーク雑貨のお店「Avonlea」のオーナー石浜芳江さん。茨城県龍ヶ崎市にショップをオープンしたのは25年前。丁度、アメリカン・カントリー雑貨が全盛だった頃です。
開店当初はカゴものを中心に、カントリー雑貨を取り扱っていたそうですが、時代のニーズ、オーナーさん自身の好みの変化もあって、店内に並ぶアイテムもアンティークやコレクタブル雑貨へと少しずつ変わってきたのだそう。
そんな中、カゴ雑貨は時代に左右される事のない不変の人気アイテムとの事で、店内にはノスタルジー感漂うピクニック・バスケット、インダストリアル風のワイヤー・バスケットなど、ここでしか手に入らない一点物も。
そもそもショップを始めたきっかけ。それは、カゴ好きが高じた事からだったそう。個人的に集めているだけで満足だったはずが、いつしか問屋さんを廻って本格的な買い付けを行うように。「今は仕入れなどもインターネットを通じて簡単に行える時代になりましたが、私は実際に足を運び、自分の手に取って仕入れをするスタイルを続けています。」と、石浜さん。やはり、大好きなものへの思い入れは譲れないようです。
そんな選りすぐりのアイテム。手放すのは惜しくないですか?の質問に、ころころと笑い声を立てられ「確かに惜しい時はあります。でも私自身が本当に欲しい、好きだと思って選んだ物を喜んで頂けると、お客様と気持ちが通じたようで、毎回感動でもあるんです。」
2012年9月には、実父のアトリエ兼倉庫を改装し、2軒目のショップ「fusasuguri」をオープン。こちらはジャンク・スタイルのガーデニング雑貨をメインに扱っており、月に2回、週末のみの開店です。
店名「Avonlea」は、石浜さんが大ファンだという『赤毛のアン』の故郷からとったもの。そしてショップが主体の雑貨市「アン・マルシェ」も、年に1、2回、店先で開催しているそうです。
「雑貨屋巡りをされる方には共感頂けると思うのですが、素敵なお店に出会うと、私もあんな風に、こんな風に、と次々とイメージが膨らんでしまう。そしてずっとワクワクとした気持ちでいられるんですよね。私のお店も、そんな心の余韻を残せる場所でありたいですね。」
ショップに満ち溢れていたもの。それはオーナーさんが長年培ってきた素敵な感性と、雑貨への愛情でした。(M.Nayuki)
◎Avonlea
茨城県龍ヶ崎市緑町170
TEL/0297-64-2736
営業時間/10:00〜18:00
定休日/土曜日、日曜日、祝日
◎fusasuguri
茨城県龍ヶ崎市緑町178
TEL/090-2405-7839
営業時間/11:00〜16:00主に日、祝日のみ
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)