ゆたり倶楽部

[雑貨] 記事数：67

◎雑貨

Rei*
[栃木県宇都宮市]

家族愛から生み出される
やさしい風合いの編み小物と家具のお店。

　「初めての編み物はおじいちゃんの腹巻きだったんです。洋品店を営んでたおばあちゃんに教えてもらいながら、一生懸命編んでみました」そう懐かしそうに話す、ハンドメイド作家のRei*さん。家具職人のご主人とお二人で宇都宮市内にお店「Rei*」をオープンしたのは、この春のこと。ご主人お手製の、水色と茶色のやさしい色合いの扉が目印のお店です。

　まるで、はじめからそこに存在していたような雰囲気をもつ机やシェルフ、丁寧に編み込まれた天然素材の編み小物…。木工の雑貨やリネン服なども店内に並んでいます。どの作品も新品のものなのに、自然な雰囲気を醸し出しているのは、お二人がそれぞれの素材がもつ、ものの風合いを大切にしているからだそうです。

　「私は幼い頃からずっと編んだりしていましたが、主人はもともとごく普通の会社員でした」と、ご主人に顔を向けたRei*さん。「娘が生まれたのが、きっかけでしたね。粘土もブロックもできるテーブルや、身体にぴったりの椅子がほしくなって、自分で作ってみようかなと思ったんです」子どもが使うものだから、ケガがないように角に丸みをつけたり、素材自体も身体にやさしく安全なものを選んだりしたい。子どもが手作りのぬくもりがあるもののなかで、安心して育ってくれたらと願ったというご主人。独学で大変な思いもしましたが、ようやく納得のいく家具づくりができるようになったと言います。「主人も私もお互い仕上げまでしっかりとやり遂げたいし、一切妥協もしたくない。最近では、娘もなんでも手作りしようとするんですよ。家族でものづくりの楽しさをもてるようになって、うれしい限りですね」

　ささやかな家族愛から生まれた手作りの小物や家具。それぞれの作品にほっとさせてくれる魅力をもつその秘密は、お二人のそんな慎ましい愛情が込められているからなのかもしれません。（m.m.）