ゆたり倶楽部

[家具] 記事数：9

◎家具

Rodeo 720（ロデオ　セブンツー）
[茨城県茨城町]

好奇心をくすぐる創作家具と
古い雑貨に出会う

※この記事は2013年5月に作成したものです。現在は移転し、店名を「BACK YARD」に変え営業しています。

　古びたトタンや木などの廃材を使ったオリジナル家具、アンティークの食器や雑貨を扱う「Rodeo 720（ロデオ　セブンツー）」。店名は、家具制作者・小橋博之さんの趣味であるスノーボードの技の名前から。「縦2回転するトリックのことです。大好きなスノーボードですが、今は忙しくてなかなか行けません。でも、家具のオーダーが徐々に増えていることは嬉しいことです」と。

　小橋さんは木工製作所で6年間家具づくりに携わり、2012年に独立。その後、「BACK YARD」という名で県内を中心とする様々なイベントに出品。いろいろな場所に出かけ、自分の作品を多くの人に見てもらおうと1年間はイベント中心の活動をしました。そして、2013年1月、現在の店で家具制作を担当することに。
　小橋さんの家具づくりのテーマは、「こんなものがあったら、おもしろいな」というもの。機能性というより、遊び心にあふれたユニークなアイディアから生まれます。トタンや木材などの廃材を使うこともこだわりのひとつ。捨てるのがもったいない、捨てる前に何かに利用できないだろうか、その視点から作り出されているのです。例えば、店の入口に置かれている飾り棚。材料は、錆ついたトタン、モルタル、金網、流木、タイル、ガラスブロックなどの廃材がほとんど。「今までみたことがないようなものを作りたい」という小橋さんの思いが表現されています。そのほか、古い船トランクを使用したテーブル、ドイツ製のパン生地をこねる台とガラス板を組み合わせたセンターテーブルなど、リメイクした家具も並びます。ファイヤーキング、グラスベイクなどのミルクガラス食器、ネパールのフェルトバッグ、ホーロー、古道具なども置かれています。

　「イベントで覚えていてくれたお客様からの問い合わせがあり、店舗内装、新築の家に合う創作家具などのオーダーが増えています」。10代の頃から古い車や古着、アンティーク雑貨が好きだったという小橋さん。「時間を経てにじみ出てくる質感というものは、新しいものにはない魅力だと思います。そういう良さを引き出せるような家具を作り続けていきたい」。（K.K）