道路沿いに、ポツンと椅子が2つ。特に目立つ看板もなく、まるで以前からそこにあったかのようにさり気なく並んでいます。それが、ヴィンテージ家具の店「eniac」の目印。水戸市の中心部にほど近い、水戸八幡宮入口にお店があります。
ガラスの引き戸をそっと開けて店内へ入ると、目に入るのは椅子やテーブルなどの家具や照明、食器、おもちゃなどの雑貨と実に多彩です。しかも、凝ったデザインやポップな色合いのものが多く、目を引くものばかり。「うちに置いてあるのは1950〜80年代に作られたものが多いですね。古いものが多いけど、今でもちゃんと使えるんですよ」と、声をかけてくれたのはオーナーの浅野猛さん。ここにあるすべてのものは、浅野さんの目利きで集められたもの。「50年代といえば、ちょうど北欧やアメリカでのミッドセンチュリーの時代。日本にその流れが入ってくるのは、それから少し遅れて60年代頃から。その時代のデザインは、機能としては必要ではない無駄な遊びというか、面白みのあるものが多かったんです。実用品だけど、見ていて楽しい。そういうモノが好きなんです」。
浅野さんの話を伺いながら店内を見ていくと、一つひとつのモノの違いも見えてきます。それは、例えば “色”。世界的に流行したデザインの場合、同じように見える明るいオレンジ色を使っていても、よく見ると国や年代の違いでその深みも違っていたりするのだとか。自分の好みの色合いは、どの時代にどこで作られたものなのか。そんなことを思いながら見ていくと、だんだんヴィンテージの世界にはまっていくような気がします。
また、時には柳宗理やイームズなどのデザイナーの作品や、カリモク、天童木工などのブランド家具が入荷することも。一点一点の家具との出合いは、まさにタイミング。探している家具がある場合、相談も可能です。この店の奥で、一生ものになる家具との出合いが待っているかもしれません。(tou2)
住所/茨城県水戸市栄町2-8-1-2
TEL&FAX/029-224-0004
営業時間/12:30~20:00
定休日/水曜日
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)