[ギャラリー・アート] 記事数:35
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「小さな地方都市から良質の作品を発信したい」という熱い思いから生まれたギャラリー。1997年、陶芸などの芸術に深い関心を持っていた水越靖夫さんが、自宅の一部を改装し、オープン。それ以降、日本のトップクラスの作家たちの企画展を年に10回、欠かすことなく開き、「プロ受けする作品展」と高い評価を得ています。
企画展の準備は、2年前からスタート。「社団法人日本クラフトデザイン協会」のメンバーである水越さんが、同協会主催の作品展に出かけ、出展する作家たちの何人かと直接交渉して、予定を組んでいくといわれます。これまでに100回ほどの企画展を開いていますが、その作家たちの顔ぶれは錚錚(そうそう)たるものです。例えば、陶芸家の香川弘一・清美両氏による陶二人展、新島の土を素材にした独特な色やデザインがユニークなガラス作家・野田收氏のガラス展、漆芸作家・辻徹氏の木と漆の仕事展、モダンアートの坪田政彦氏の版画展など、幅広い芸術の世界を紹介しています。個展のほか、伝統的な技術を受け継ぎながら使い勝手にこだわった岩手県の伝統工芸品・南部鉄器などを展示するグループ展なども開いています。「毎回、毎回が真剣勝負。こだわりのある作品を紹介し、目線の高い人に共感してもらえたら幸いです。それと同時に、自分にとって心地よいモノに囲まれた生活空間とは一体どのようなものなのか、そんな感性を刺激する場になれたら嬉しいですね」と水越さん。
戦前に建築されたという古い一軒家のギャラリーは、作家たちの精魂込めた作品のひとつひとつを大切に、そして静かに包み、その魅力を伝えています。今後もアートの醍醐味と真髄を、小さな空間ならではの“庵流”で発信し続けることでしょう。(海藤)
■茨城県筑西市甲74
Tel/0296-22-3589
営業時間/10:30~18:00(企画展示中のみ開廊)
定休日/火曜日
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