古くから日本人の食生活には欠かせない道具となっているお箸。それほど生活に根づいたものだけに、「お箸も置いている店」は日本中至る所にありますが、「お箸だけしか置いていない店」というのは意外と少ないもの。今回訪れた前橋市の『箸久』は、そんな日本でも数少ないお箸の専門店なのです。
ここで売られている商品は、素材と安全性に徹底的にこだわっているのが特徴。中でも天然の木目を生かし、その上に天然の漆を塗って仕上げられる箸久オリジナルのお箸は、すべて店舗のすぐ隣にある自社工房で手づくりされています。
その製作工程は、素材となる天然木を十分に乾燥させる(だいたい3年ほど!)→箸に適した大きさにカット(「小割り」と呼ばれます)→職人さんが一本一本削ってカタチを整える(したがって、ひとつとして同じモノがない)→表面に天然漆を塗っては乾燥させる(これを7~8回繰り返す)と、非常に手間がかかります。こうした大量生産の時代に逆行するかのような製法を採っているため、ひとつの商品を作るには数週間(モノによっては数カ月も)かかってしまうそうです。
しかし、こうして作られるお箸はアレルギーなどの原因になると言われる合成樹脂や化学塗料を一切使っていないため、とっても安全。しかも、抗菌作用を備えた天然の漆は、中国では漢方薬の原料にも使われるほど身体に良いのです。
また、箸久では傷んでしまったお箸の修繕にも応じてくれます。さらに店内には、職人さながらに自分で箸を削ることが出来る「手づくり箸体験コーナー」も。
オンラインショップも非常に充実していますが、近県の方は出来れば直接お店に足を運んで、約400種類にも及ぶお箸の中から自分好みの一膳を選んでみては?(K.Kiuchi)
住所/群馬県前橋市大友町3-2-2
TEL/027-289-6411
営業時間/10:00〜19:00
定休日/火曜
>ホームページ http://www.hashikyu.com
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)