閑静な住宅街にある「itoヲカシ FUKAMI(フカミ)」。美しい植栽に彩られた庭に、深緑の引き戸がアクセントになったモダンな建物が映える店構え。「目指しているのは街のおやつ屋さん」と、自店を称するオーナーシェフの舛井整志さん。安心して食べられるお菓子を作りたいとの思いから、吟味した材料を使い、誰もが食べやすいシンプルなお菓子作りに努めています。
出来たてを提供することも大切にしている舛井さん。仕込みに時間がかかるため、営業は週末のみ。ショーケースに並ぶのは、ロールケーキ、シフォンケーキ、フィナンシェ、マドレーヌなど、10種類に満たない派手さのないものばかり。彩り豊かなケーキが並ぶケーキ店ではなく、おやつ屋さんというわけです。しかし、一度食べたら忘れられない優しい口当たりにリピーターが増え、口コミで評判が広がっています。
舛井さんの前職は、競技用自転車のフレームビルダー。自ら自転車を設計、製作、選手としても活躍していましたが、ケガが重なり、断念。「転職するにも何かモノを作る仕事に就きたいと考えていた時、自転車レースの本場ヨーロッパを旅する中で、各地で食べたお菓子たちの感動を思い出しました。甘いものを食べている時、自分もそうだったように人は自然と笑顔になる」と。幸せな気持ちにさせてくれるケーキを作る仕事への思いが強まり、23歳で菓子の専門学校に入学。卒業後は東京の銀座や赤坂などのケーキ店やホテルで修業。出身地に戻り、自宅を建てることを機に2014年10月、念願の店をオープンしました。
体に優しいお菓子を提供する店にふさわしく、店内の壁に浄化作用に優れた竹炭を使用するなど、店舗の設計、デザインも自ら手掛けました。ユニークな店名は、舛井さんの好きな深緑色から。「子どもたちが100円玉を握り、マドレーヌ1個を買いに来てくれると嬉しくなります。気軽に利用してもらえるお菓子屋さんを目指します」と。(K.K)
住所/茨城県那珂郡東海村舟石川駅西4-5-2
営業時間/12:00〜18:00無くなり次第終了
定休日/月曜~土曜(日曜のみ営業)
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