明治30年に建てられた旧太田銀行の建物を再生した風情ある建物。2005年、うどんの店としてオープンしました。オーナーの小川宣夫氏は、現代そばシーンを語る際に欠かすことのできない人物として評されています。
大学卒業後、東京のそば店で勉強を重ね、1990年に東京阿佐谷にそば店「慈久庵」を開店。2001年、里山再生と見果てぬ幻のそばを求め、東京の店を故郷の旧水府村に移転して今日に至っています。図抜けた独自性を持つそば、うどんを丹精込めて作り続けています。
「この粉で打つうどんはコシが違う」と、塩町館のうどんは 茨城県の奨励小麦品種“きぬの波”を使用。全国的に珍しくなっている手刈り、天日干しという作業で得た原料小麦を石臼で自家製粉しています。フスマや胚芽部分が含まれた香り高い粉を、北関東の古い技術とされる「浮き打ち」で打ちます。細めに仕上げたうどんは、少し黒みを帯び、風味豊かでどこか懐かしい味わいを感じます。冷たいうどんは、「せいろうどん」(600円)や「鴨汁せいろ」(1150円)など。温かいうどんは、「鴨汁釜揚げうどん」(1150円)、「葱天せいろ」(1450円)、「玉子汁釜揚げうどん」(700円)など。わさびの茎のおひたし、刺身こんにゃく、岩魚の一夜干、デザートなどをセットにした「そぼコース」(2750円〜)なども用意。店は、小川氏の薫陶を受けた地元出身の若手職人岩間卓哉氏 が任され、一人で切り盛りしています。うどん、そばを中心に 、焼酎など銘酒も楽しめます。店の奥にあるカウンターで、今宵の一杯に思いを馳せてみたくなる、そんな空間も魅力です。(海藤)
茨城県常陸太田市西一町2325−1
Tel/0294−72−5911
営業時間/11:00−14:30L.O、17:00−20:30L.O
定休日/木曜日、第四水曜日(祝日の場合営業、翌日休み)
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(登録第5290824号)