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阿武隈山系の緑豊かなロケーションを満喫しつつ、そばの香りと味にほっと癒されます。ヒノキ、アカマツ、スギなど樹齢60年以上の木材を贅沢に使用した店は、ヒーリングミュージックが静かに流れ、風情も抜群です。
「そばは香りが命」と店主の山縣茂嘉さん。いろいろな地域を探しまわってやっと気に入ったソバに出合えたという福島県塙町の契約農家から入れるソバ粉は、石臼で自家製粉した粗挽き。つなぎ1割、天然水を加え、雑味のないそば本来の端正な味を生み出しています。化学調味料を使わず、こだわりのだしとかえしで作るつゆは、シンプルですっきりとした味わいで、そばの味を引き立てています。艶やかなそばをつゆにさっとつけ、手繰り寄せると、喉ごし爽やか、噛めば風味が匂い立つ美味しさに思わず舌鼓。そば職人の心意気が伝わってきます。また、山縣さんは「そばの風味がストレートに伝わるそばがきも是非味わってほしい」と話します。文字通り、“そば”を“掻いた”だけの食べ物のそばがき。ソバ粉に自信があるからこそ言えることなのでしょう。ふんわりと軟らかく仕上げたそばがきには、本がえしとわさびが添えられています。
品書きは、「ざるそば」(840円)、「ざるそばセット」(小鉢3品付き、1365円)、大羽のニシンの甘露煮をのせた温かい「にしんそば」(1050円)など。そのほか、そば会席3500円、夜のコース3500円〜が用意されています。
山縣さんは脱サラ後、そばの店主として働く一方、家業の林業を受け継いでいます。「自然と関わる仕事は、心を豊かにしてくれます。これからも大地と水の滋味が宿るそばを作り続けたい」と。 (海藤)
茨城県北茨城市華川町小豆畑1748
Tel/0293−43−9888
営業時間/11:30−14:00、17:30〜(夜は完全予約制)
定休日/平日(5月・11月は水曜定休、そのほかは土・日・祝日のみ営業)、不定休あり
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