車通り多い大通りの交差点。雑居ビルの2階にある「Cafe Banraiken(カフェ バンライケン)」は、自家焙煎コーヒーと自家製ベーグル、チーズケーキの喫茶店です。ビルの入り口や階段途中にある看板をたよりにたどり着く扉は、開けるのにほんの少し勇気がいるかもしれません。一歩店内に入ると、明るく眺めの良いカウンター席、大切に使い込まれた無垢の檜のカフェテーブルや天然木のベンチ席が居心地の良い空間を作り出しています。
一風変わった店名の由来は、マスター小林さんのご実家、千葉県柏市にあるラーメン屋さんから。お店は継げなかったけれど、名前は継ぎたいという気持ちと、ご両親のようにたくさんのお客様に囲まれながらお店をしていきたいという思いが込められています。
「安心安全でおいしいものを」と真摯な瞳で語る小林さん。自身が満足のいく仕上がりになるよう、日々追求した自家焙煎のコーヒー豆を注文ごとに挽き、ネルドリップで一杯一杯丁寧に入れてくれます。それは、雑味がなく「身体にやさしいコーヒー」です。ネルドリップとは、紙ではなく布フィルターで抽出を行うこと。滑らかな口当たりが特徴で、最高の抽出方法というコーヒー愛好家も多いとか。
「地元のものを積極的に使っていきたい」と、自家製ベーグルには茨城県産パン用小麦粉「ユメシホウ」を使用しています。白神こだま酵母を使い低温でゆっくり発酵させて作るベーグル。外側はかりかり、中はもっちり!天然サーモン&クリームチーズとの相性は抜群です。
自慢のチーズケーキは、ベイクドタイプでもレアチーズケーキでもない、ミディアムチーズケーキ。長沼養鶏場さんの地養卵、きび糖、北海道産クリームチーズなどで作られます。濃厚でありながら、ふんわりしっとりとした食感と口どけ、「コーヒー豆が焼けない人には作れないチーズケーキですよ」と笑顔で教えてくださった小林さん。秘訣は、温度を見ながら付きっ切り。ちょっとした火加減が大事なようです。
2016年3月、毎月第1日曜日つくば市中央公園で開催される「つくいち」に出店を始めました。前回販売したコーヒーとそば粉のベーグル&サラダは、「背景までおいしいつくばのマーケット」をテーマとする朝市にピッタリ。「常連さんもたくさん来てくださって幸せでした。てっきり土浦の方だと思っていた常連さんが、実はつくばから通ってくださっていたことがわかり、更にうれしかったです」。少し足をのばしてでも通いたくなる喫茶店、私もみつけました。(依田直子)
住所/茨城県土浦市中村南4-12-5-201
TEL/029-895-3583
営業時間/11:00~19:00
定休日/毎週水曜日&第1木曜日
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)