この記事は、2013年7月に作成したものです。現在は、閉店されています。
鹿沼の天神商店街にあるカフェレストラン「カナル・デ・パナマ」。その店名とカラフルな南国の鳥「オオハシ」のイラストや人形が飾られたお店のイメージから、何やら南の国の多国籍な料理を提供してくれるお店かとイメージしながら足を踏み入れると、麦わら帽をかぶって、まるでトムソーヤみたいなオーナーの追立さんが元気な声で迎えてくれます。
「カナル・デ・パナマ」つまりパナマ運河のこと。船が行き来し、東と西を繋げる運河。生産者と消費者、お客さん同士、ここが何かと何かが繋がるそんな場所でありたい、そんな存在でありたいという思いでその名をつけたという追立さん。飲食の仕事に就いてからいつかは自分のお店を持ちたいと思っていたそうです。「自分の地元は市貝町なんですけど、初めて飲食の仕事を始めたのは益子で…でも場所はどこでもいいと思っていました」飲食店の先輩が店を構え、そこで働くことになったきっかけもあり、移り住んだ鹿沼。住んでいるうちにこの町の住みやすさを感じ、やがてはこの町でお店を開こうと心に決め、やがてパートナーのまいさんとともにお店をオープンしました。
このような新規のお店は遠方から来るお客様が多いのかと思いきや、地元のお客様も多いそうで、「もう腰のまがったおじいちゃんやおばあちゃんもよく来てくれるんですよ。すっごく嬉しいです」そう笑顔で話す追立さん。人と会話することが楽しくてたまらないという感じで、時折料理を作りながらもお客さんとの会話の方が弾んでしまう場面もあるとか。
そんな風にお客さんとのやり取りを楽しみながら追立さんが作るお料理は、地元鹿沼の野菜をふんだんに使用した元気の出るメニュー。初めて勤めた飲食店が菜食のレストランだっただけに、野菜をメインに使う料理が今でもベースになっているそうです。お店の看板メニューにもなっている「パナマカレー」はじっくりと煮込んだ玉ねぎと昆布ダシやにんじんなどを使用したカレーの上に車麩のフライがどんとのって、いかにもボリューム満点ですが、気づけばするりと食べてしまうのは、からだ思いの美味しさと野菜使いのマジックでしょうか。
このお店を通じて『ゆとりの提案』をしていきたいという追立さん。「パナマでゆっくりと過ごしてもらう時間ももちろん『ゆとり』なのですが、ここに来てリフレッシュして元気になって帰ってもらったり、お茶をしながらこれからの予定を考える時間を持ったり…来てくれた人にとって次に繋がる時間が豊かになるよう、その通過点の場所になるといいなあと思っています」。そのためにも朝の営業を始めて、2階のカフェスペースも改装して…とまだまだこのお店は試行錯誤、旅の途中だということ。変化しながら形作られていくカナル・デ・パナマは着実にこの町に根をおろし、笑顔と会話が行き交いながら、ゆっくりと育っていくようです。(eMi.S)
住所/栃木県鹿沼市天神町1853
TEL/0289-74-5663
営業時間/11:30〜15:00(Lunch LO 14:30)
17:00〜21:00(Food LO 20:00 Drink LO 20:30)
定休日/水曜日、第1・第3火曜日
>ホームページ https://sites.google.com/site/panamakanuma/
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