のどかな田園風景が広がる利根川のほとり―芸大キャンパスにも近い取手市小文間(おもんま)にある「GALLERY&CAFE OMONMA Tent(オモンマテント)」は、取手を拠点に活動するアーティストやサイクリング途中の人、ご近所さんらがぶらりと立ち寄るテントのような場所です。
毎月開催されている企画展をのぞいたり地元産の無農薬野菜を使ったランチを楽しんだり、みなご近所感覚でアートを楽しんでいるようです。
金・土・日曜・祝日のみ営業しているこのカフェを切り盛りするのは、主婦や非常勤講師の肩書きを持つ4人の共同経営者。企画展の開催などでアーティストを支援する一方、彼らに作品の商品化を依頼しています。大きな大理石のオブジェがペンダントヘッドに、絵画や写真がエコバッグに、巨大な絵画やオブジェはだれもが手に取れる生活雑貨や食器小物にグッズ化され店内で販売されています。
料理を盛り付ける器やコーヒーカップ、店内で使われているイス、壁に飾られた絵画もすべて作家の作品であり販売されている商品。制作活動を続けるための収入源として、また敷居が高いと思われがちなアートを気軽にたのしんでもらうためのきっかけとしてアーティスト自身が作品に値段を付けます。
漆器作家の作品を生かすために「おしるこ」をメニューに加えるなど、「OMONMA Tent」では芸術作品が新メニューを生み出すこともあります。ここはまさに生きたカフェ―。プラムやブルーベリー、みかんの木が植えられた庭を眺めながらオープンデッキでフレーバーティーを楽しむもよし、コーヒー片手に昼下がりのアート談議に熱中するもよし―子供から大人まで、訪れたすべての人が日常を離れ芸術に出会う。「OMONMA Tent」はまるで開放されたアートサロンのようです。(n.o.)
茨城県取手市小文間4154-4
TEL/0297-63-3533
営業時間/AM11:00~PM6:00
定休日/月~木曜(祝日は営業)
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)