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つくば市の郊外に2016年12月にオープンした「季節の酵母パン punch」は、季節ごとに果物から起こした酵母を使ってパンを焼く、パンの町つくばのニューフェイス。まるで雑貨屋のような6畳ほどのお店に立つのは、青木たかひろさんと阿弓さんご夫妻。
天然酵母から作るパンは、イースト菌から作るパンと比べて風味豊かな味わいが特徴。使用する酵母は温度を管理して1週間かけて作ります。中身が鮮やかに色付いた瓶のふたを開けると、プシュッとシャンパンを開けたような音が響き、そこから噴き出てくる泡はパンを膨らます力強い酵母の証。
「果物からパンが作れるなんて面白いと思った」と酵母に興味をもったたかひろさんはパン屋で働きながら、独学で酵母の勉強を重ねてきました。「焼いた後に香りや雰囲気が残るように」と酵母の起こし方や量を工夫したパンは、食べた瞬間、季節の香りが口いっぱいに広がります。
※写真のパンは一部季節限定のものです。
「この場所にいるからこそ焼けるパンを作りたい」
焼き上がるパンの素材は、季節と地元がキーワードです。果実の風味が香ばしい冬と春の限定商品のチョコナッツパンは、地元つくばの農家「苺家」の苺酵母から作られます。また、バジルとチーズを加えたフォカッチャには、夏を告げるトマトの酵母が使われ、最初は普通のお客さんだった農家さんのトマトが使用されています。
ご夫婦のもう一つの顔は芸術家。その腕は、つくば産小麦を使った「ふすまパン」に描かれた可愛らしい猫の顔や、Tシャツに描かれたマスコットキャラクターなどで表現されています。「将来は、ギャラリーを併設したベーカリーカフェを開きたい」とお話しされていました。焼き立てのパンを味わいながら様々な作品を楽しめるお店を目指して、今日も酵母とパン作りに向き合う日々を過ごします。(鈴木 康平)
茨城県つくば市要320-1
電話/050-1537-7860
営業時間/10:00~19:00(品切れ次第終了)
定休日/火、水
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