ゆたり倶楽部

[雑貨] 記事数：67

◎雑貨

noeud（ヌー）
[栃木県宇都宮市]

ずっと大切にしていきたい、想いとつながり。
そして、奏でられてゆく新しいストーリー

この記事は、2010年4月に作成したものです。現在、お店は宇都宮市氷室町に移転されました。詳しくはFacebookをご覧ください。
　フランス語で「縁、結び目」という意味の「noeud（ヌー）」。作り手と買い手の結びつき、ものを通じて人と人とのつながりができていけたらという、素敵な店名のこのお店は、シンプルな生活雑貨と古道具を扱っています。

　サッシ戸を開けると、まるで時が止まっているかのような静かな空間。お店にお邪魔して少したって気付いたのは、BGMが流れていないということでした。耳からはいってくるのは、車や自転車の通り過ぎる音や風の音、何気ない日常の生活音のみ。そんなありのまま、自然体の空気をもつ店内は、オーナーである山野さんご自身が、普段から使っていて心地いいもの、そこに置いてあるだけで心安らぐものに満ちていました。　　

　「毎日使うものだから上質でいいものを…」と山野さんお薦めの、素材と製法にこだわって作られたオーガニックコットンのガーゼタオル、さりげなさと存在感が一体となった金工作家さんのオリジナルアクセサリー。そして、これは一体何かしら？と思わず手にとってしまいたくなる、魅力的な古道具たち。新しいものと古いものが「noeud」らしいスタイルで、バランスよくディスプレイされているので、そこに違和感はなく、むしろ居心地のよさを感じてしまいます。

　このお店で取り扱う品数は、決して多くないかもしれません。しかし、鉛筆で丁寧に書かれた説明書き、お行儀よく並べられた錆のある釘を見つめていると、山野さんのものをいとおしく想う気持ちがじんわりと伝わってきます。ものに込められた様々な人の想いは、ずっと大切にしていきたいと私たちの心を動かし、色あせることない新たなストーリーを奏でていく…そう思わせてくれるのでした。（m.m.）