ジャズが流れる店内に入ると目に飛び込んでくるのが銀色の輝きを放つ「熱風式ガス焙煎機」。土浦市にあるコーヒー豆専門店「ニコニコ珈琲」では、南北の産地で異なる収穫の時期に合わせて豆を買い付け、豆ごとに異なるアロマを引き立たせた焙煎したてのフレッシュな状態でお客様に提供してくれます。
店主の松本さんは音や香り、色、水分量を確かめながら旬を迎えた豆をじっくり焙煎します。春に届くキリマンジャロの新豆は、酸味が出ないようにミディアム・ハイローストで「春の甘い香り」を引き出し、ブラジルの新豆は焙煎機の火の穂先を見ながらちょっとずつあぶって「後味ほろっとする甘い苦み」に仕上げる…。届いたばかりの豆を目当てにやってくる常連さんは、そんな季節感あふれる「旬」のアロマを心待ちにしているそうです。
もともとは東京にある珈琲専門店の支店として「松本兄弟珈琲店」の名で営業していたお店でしたが、営業権を譲り受けて15年前に独立。当時はリストラブームで明るい話題が少なかったこともあって「おいしい珈琲で笑顔を取り戻してほしい」との思いを込めて「ニコニコ」と名前を変えました。
地域活性化のため、昨年3月から店舗前で始めた朝市「ニコマルシェ」は毎月第3日曜に開催。地元のカフェやレストラン、農家が15~16店舗集うこのマルシェには、朝早くから近隣に住む「グルメな人々」が家族や愛犬と一緒に訪れて買い物や食事を楽しみます。朝の4時に収穫した新鮮野菜や産みたての卵、パン、洋風デリカテッセン、生花、手作り雑貨が並ぶマルシェは素敵な一日の始まり―朝の澄んだ空気の中で旬のコーヒーやおいしい料理をいただけば、気分爽快で楽しい一日を過ごせそうな気がします。(n.o.)
茨城県土浦市下高津1-21-50
電話/029-823-0415
営業時間/AM10:00~PM7:00
(日・祝日はPM6:00)
定休日/土曜
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)