この記事は、2014年3月に作成したものです。現在は、閉店されています。
アフリカはニジェールの「アガデズ」という名の町。11世紀以降、サハラ交易の中継地として栄えた都市で、まさに砂漠の中のオアシス。歴史地区は日本の富士山と同時期に世界遺産に登録されました。
そして2013年3月、茨城県牛久市にオープンした「カフェ・アガデズ」。店名は、オーナー・ラミンさんの出身地にちなんで名付けられました。自身の故郷、アガデズのように、多くの人々の心の拠り所となり、気軽に立ち寄れる場所に…といった思いが込められています。
ぽかぽかとした陽だまりが心地良いテラス席。そしてボサ・ノヴァがゆったりと流れる店内には、世界各国から集められた、カラフルなフェアトレード雑貨も。お料理を待つ間、ハンドメイドのアクセサリーやバッグを手に、作品をつくった人、その地に想いを馳せながら、空想旅行を味わうひと時もまた楽しいものです。
お店のメニューは、ラミンさんが腕をふるうニジェール料理がメイン。ニジェール風の煮込み料理やサンドイッチ。国民的ドリンク「バオバブ・ジュース」など、すべて興味をそそられるものばかり。お店の一番人気でもある「クスクス・チキン」は、バジルとパプリカのスパイスがふんわり香るトマト風味のプレート。優しくてどこか懐かしい。また食べたくなる異国の味がそこにありました。
ビジネスをサポートする奥様の佐千子さんによれば、日本国内在住のニジェール人は現在、たった11人との事。日本で本場のニジェール料理を楽しめるのも、もしかしたらここ、カフェ・アガデズだけ…かもしれません。
ニジェールの公用語でもある「フランス語を勉強したい」といったリクエストに応えて、カフェで週2回。ラミンさんによるフランス語教室も開催されているとか。
食、アイテム、言語。カフェ・アガデズはその名の通り、サハラ交易の中継地のように、人と人、文化、町から世界を繋ぐ拠点のような場所でもありました。ゆったりと流れる時間の中に、今後の新たな広がりを予感させるコミュニティ・カフェです。(M.Nayuki)
茨城県牛久市南6-28-17
TEL/070-5560-2952
営業時間/10:00〜15:30
定休日/木曜日、第1,3,5金曜日
フランス語教室/土曜日10:00〜11:00、水曜日16:00〜17:00(要予約)
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)