「ゆたり」ゆとりと情緒に満ちた暮らしのエスプリ

次世代の農と食、
人と社会を繋ぐ
若き料理人の挑戦

株式会社imaginer、RESTAURANT chihiro、PATISSERIE chihiro
[宇都宮市吉野1-7-10]

Yutarist
相馬千尋さん

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　ある料理誌において「未来を創る若き才能105人」に選出された注目の料理人・相馬千尋さん。大学時代のアルバイトでフレンチと出会い、卒業後フランス料理店に入店。その後、軽井沢にある名店「エルミタージュ　ドゥ　タムラ」での料理長を経て、2007年に地元宇都宮で予約制フレンチレストラン「レストラン　チヒロ」その２年後に洋菓子店「パティスリー　チヒロ」を開店。相馬さんは現在30歳という若さで、料理人そして経営者として、多忙な日々を送っています。　　

　そんな相馬さんの新たな活動の場が「＠agri」での食農支援事業、地域プロデュース事業です。「＠agri」とは、次世代の農と食を提案する一大プロジェクト。相馬さんは地域スペシャリストを集結した「栃木プロデューサーズブレイン」の一員として、料理人ならではの視点で地域活性化について様々な活動をしています。　
　「農と食を中心に活気ある社会を目指すには、時間や仕事に余裕のある人や志の高い人だけでなく、生産者や消費者といった地域の末端となる人も交えていって、活性化の仕組みを作り継続していくことが必要です」。
　料理人として切っても切り離せない農と食。そのなかで浮かび上がる数々の問題を解決していくには、各分野の人間同士が互いに協力し合っていかなければなりません。そして知識や技術を取り入れる「インプット」、それらの可能性をいかしていく「アウトプット」という一連の流れをスムーズにしていくこと。相馬さんは新しいビジネスプランも視野に入れて、実践的かつ、柔軟な発想力でこれからの未来の架け橋になるべく、早い段階から経営の勉強に取り組んでいかれました。
　「＠agri」は始まって間もないプロジェクトですが、すでに画期的なアクションを展開しています。そのひとつが市内中心部にできたアンテナショップ、「＠miya」。地元の人だけでなく、観光で栃木を訪れた人も、地域生産者との交流ができる話題のスポットになっています。地場産の農作物、名産品などの販売からスローフードカフェもある店内。シイタケやカブなど、地元野菜をふんだんに使った相馬さんの特製ピクルスは、マルシェコーナーの人気商品です。
　また新企画「シェフズプロジェ」では、相馬さんをはじめとする食の匠たちが、それぞれのお店で地域特産品を使ったオリジナルメニューを開発し、ラリー形式で消費者の皆さんにお店巡りを楽しんでもらう「作る人」「創る人」「食べる人」が一体となれるイベントを開催して、街全体を盛り上げています。
　「何かやらないと始まらないでしょ」と、新しい社会のために次々に挑戦していく相馬さん。その誠実で熱き想いは、私達の心を動かし、笑顔ある未来へ今、第一歩を踏み出したところです。人と人、そして街から社会へと繋がる架け橋として、料理人・相馬千尋さんのこれからの新たな展開が楽しみです。(m.m.)

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