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[ゆたりストに学ぼう] 記事数:52

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温かい命の感触をカタチにする
心やさしいアートを生む場所

陶人形師
[茨城県常陸大宮北塩子]

Yutarist
水野宗さん

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 茨城県常陸大宮北塩子の里山にアトリエを構えるひとりの陶人形師がいます。送られたペットの写真をもとにペットの陶彫刻を行っている水野宗さんです。
山形県米沢市で陶芸窯元の家に生まれた水野さんは、本格的な陶芸を三重県伊賀ではじめ、ついで栃木県益子、茨城県の御前山で制作活動を行い、2009年春から今の場所に移り、創作活動を続けています。


 水野さんは、犬の陶彫刻の細部をへらで仕上げる作業をしながら、ペットの陶彫刻つくりについてを話してくれました。
 「送られるペットの写真をもとにして陶彫刻を作り始めたのは4,5年前からのことです。もともと、動物も好きでしたし…。」 確かに、アトリエでは、うす茶色の人なつっこいうさぎ「ウータン」と白いネコも出迎えてくれました。
 「作業台の前に送られてきた写真をおいてじっと見つめます。けっこう じっと長い時間見ているのです。そうすると、頭の中で形が感じられようになってきて、それから作り始めます。デッサンなどはしません。」と話してくれました。そして、制作の中で一番難しいのは、「雰囲気をつかむこと」と言います。水野さんが言うところの雰囲気は、けっして細部のこだわりではなく、発注者から添えられたメッセージやエピソードなどから、発注者とペットの間の愛情やものがたりをいかに表現するかということなのでしょう。
水野さんは、飼い主の方の思いをていねいに受け止めてペットの陶彫刻を作っているのだなと感じました。
 水野さんは言います。「僕は、40代になったら、世界をまわって、世界の子どもたちをテーマにした陶の人形を作りたい。50代になったら、陶で仏像を作りたい。だから、今、このペットの陶彫刻に真正面から取り組みたいのです。」と。
 「子どもたち」は、もっとも愛すべき輝ける生命、また、「仏像」は、生命の形の象徴ということかもしれません。そう思えたとき、水野さんが取り組むペットの陶彫刻つくりは、「生きとし生けるものたち」と「アート」のいたいけな対話に思えてくるのです。






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