[わたしの歳時記] 記事数:23
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7月7日は七夕の日。天の川のなかで織姫と彦星が一年に一度出会えるという日。でもこの時季はちょうど梅雨の真っ盛りで、残念ながら夜空を見上げても曇っていたり、雨の降ることも少なくありませんね。
6月は陰暦で「水無月(みなづき)」と書きます。美しい響きですが、ちょうど梅雨に入るこの時季になぜ「水が無い月」と書くのだろうか?と疑問に思っていたところ、調べてみるとこれには様々な説がありました。
「梅雨で天の水がなくなる月」「田植で水が必要になる月」などからきているという説や、水無月の「無」は「の」という意味の連体助詞「な」であり「水の月」であるとあらわしているということです。
四季の美しさに恵まれた日本は、かつてその季節ごとの自然を愛で祝うハレの日があり、暦を把握することが農の暮らしの指針となり、野山の実りをありがたくいただいて日々の糧にしていました。
世の中が便利になるにつれ、季節感を感じることが少なくなり、暦といってもカレンダーに並ぶ数字だけにとらわれ、追われるように毎日を過ごし、昔からある慣習や行事などもずいぶん簡素化されてきました。
私自身も幼い頃は楽しみにしていた節分やおひなまつりも大人になるにつれ、「ああ、そんな時季なのね」と横目で見るばかりでしたが、そんな行事もそれぞれに意味があり、自然とともに生きてきた人々の喜びの顕れや智慧だったということを知ると、何もせずに通り過ぎるのはもったいないと感じました。
忙しい毎日の中で行事に取り組むというとちょっと大変・・・と大げさに考えずに、少しずつでもかつての和の暮らしを取り入れてみませんか。
ここでは私流の手軽な、でも手作りの行事・暦の愉しみ方をご紹介。
形ばかりにとらわれず、自分流のライフスタイルとなるような愉しみ方ができればと思っています。
そんなふうに自然や暦に寄り添う暮らしをすると、心のゆとり、日本人としての意識や、見逃していた季節の恵みの美しさを改めて感じられるのではないでしょうか。
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