国産小麦と自家製酵母を使ったパンを移動販売する「移動ベーカリー&カフェ Sunny Side Kitchen」のオーナー金子康二さん。ワーゲンバス仕様の淡いクリーム色の愛車で県内を中心にどこへでも出向き、安心して食べられるこだわりのパンとドリンクを提供します。
金子さんは元々パン職人。パンを作る仕事に携わる一方、商品開発のアイディア提供や技術指導など経営者対象の講習会で講師を務めてきました。結婚を機に、ずっと作りたかった天然酵母パンの店を開こうと決心。ただ、奥様の仕事が教員で結婚した当初は転勤の可能性がありました。住居を定着させることが難しかったため、移動販売というスタイルで2010年9月にスタートさせることになりました。
こだわりは素材。国産小麦と自家製天然酵母を使います。「国産小麦はグルテンの含有量が低いため、パンに向かないと言われることもありますが、その素材をいかした製法にすればおいしいパンが出来上がります。ずっしりとした独特な食感でフルーツとの相性もバッチリです。それに、いわゆるハード系のパンはよく噛むという習慣が身に付きますから子どもたちにとっても健康的だと思います」と金子さん。酵母は、小麦粉やグリーンレーズンから作り、パンの種類によって使い分けします。
「酵母を安定して作るまでに試行錯誤の繰り返しでしたが、自然の味をいかすためには自家製の酵母がベスト。手間がかかっても自分で作れば、作る行程をお客様にきちんと説明できますから、自信を持って提供できます」
アレルギーで悩む子どもたちのために、卵や乳製品を使用しないパンも用意しています。例えば、バターや牛乳などを使わない豆乳スコーンや玄米のキッシュ、米粉100% のパンなど。
「小麦粉のアレルギーでパンが食べられなかったお子さんが米粉のパンを食べて、おいしかったと言ってもらえた時は本当にうれしかったですね。お店をやっていてよかったと心底思いました」
「移動販売の良さは、いろいろな場所で多くの人と出合えることです。お客様と一対一でコミュニケーションを取りながら営業できるので、パンの味についての感想や、どんなパンを求めているのか、直接お客様の生の声を聞くことができ、とても勉強になります。また、出店する様々なイベントでは、参加しているほかのお店からの刺激を受けますし、酒蔵や雑貨店などとのコラボにより様々な事柄に挑戦し、仕事の幅を広げられる機会になっています」
出店先の情報はホームページで公開。常陸太田市のギャラリー倉では毎月定期的に出店しています。
「来年には新たな動きがありそうです。詳細はHPでお知らせしていきますので、ご覧になってください。また、イベント出店などがありましたら気軽に声をかけてください。これからも心が温かくなるような安心して食べられるパンを作り続けていきたい」(K.K)
Sunny Side Kitchen >http://www.sunny-side2010.com
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(登録第5290824号)