暑かったり寒かったり、疎まれがちなこの季節。
だけど私にとっては、心躍る季節。
夏の終わりから秋の初めにかけては、果物が選びたい放題。
もも、なし、ぶどう、気の早いところでは、りんごも、みかんも。
みかんに関して言えば、今の時期の極早生が一番好き。口の奥が軽く緊張するような、酸味があって、ほどよい甘み。小ぶりで味が濃いところもいいのです。年が変わる頃の、甘みだけが際立ち、皮がふかふかしたみかんにはどうにも食指が動かされないタチなのです。
そして忘れちゃいけないのがプルーン。
ドライプルーンしか知らない人には、ぜひ食べてほしいのです。
みずみずしくって、どことなく高貴な甘みに酸味。秋の始まりの一瞬の期間にしか出回らないので、気が抜けない時期でもあります。
そのままがぶりっとかぶりつくもよし、コンポートで違った顔を堪能するもよし。
今回は甜菜糖でコンポートに。
皮に含まれるアントシアニンの仕業なのでしょう、これまた高貴な深い赤に染まりました。思わず布か何か染めたい衝動にかられるほど、美しい赤。いや、紅と書く方がしっくりとくるほど非日常な色。
女王様のような色に出で立ちだからでしょうか、なぜか一回に大量に食べることは、はばかられます。
じっくり、ゆっくり、この季節を見逃さない気持ちでコンポートも味わいます。
Trackback(0) Comments(2) by 安島夏|2008-09-17 21:09
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