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[食べるプロ] 記事数:210

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点と点が線になるとき

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黒子が楽しいみたいです。

先日「編集って仕事の何が楽しいの?」

と聞かれました。

個人差があるので、一概には言えないでしょうが、私の場合、そもそも裏方の仕事が好きみたいです。

表立ってばぁ~んと目立つのも面白いのだと思います。ですが、私がちまちま仕上げた成果に対して喜んでいる人がいる、という地味なことに喜びを感じます。

仕事ということで、日常では会えない人に会えたり(といっても、私の場合はゲーノージンなんていう類の方々ではなく、研究者とか農家の方々とかが多い。でも、私はそれが楽しい)、デザイナーさんやカメラマンの力を借りて、最初に思い描いていた以上に誌面が美しく仕上がったりすると、んもうこれはこれは嬉しいのです。

読み手から「面白かった」と言われたときなんて、求められてないのに握手とかしたくなってしまいます。小躍りもしたくなります。

そして、最近は点と点が線になったとき。

1冊丸ごと、ひとつの野菜・果物に関しての特集の冊子をつくっています。

れんこんのときもそうでしたが、今作っている「オクラ号」も、オクラに関してまとまっていて「これさえあれば大丈夫」という資料なんぞ無いわけです。

オクラの研究所もなければ、アマゾンで「オクラ」の本を検索しようものなら、軒並み「小倉優子写真集」が並んでしまうぐらい、無い。

だけど、こうも無いと逆に燃えてしまうわけです。

主要な産地を抱える都道府県や、輸入会社など、関連しそうなところに電話をかけまくり、ときに人に会い、話をききまくる。一連の作業を続けることで、あるときすこーんと突き抜けます。ひとつひとつの点だったものが、つつーっときれいな線になる日がくるのです。

これがんもう、たまらない。

誰もやらないことをやっちまったぜ、的な静かな感動にひとり浸るわけです。

あぁ、なんて暗いわたし。

でも、この気持ちよさを一度味わってしまうとやめられない。

今手がけているものは、佳境ですが(原稿書けよ)、点と点が線になったので嬉しくてついブログを書いてしまいました。

冒頭の写真は、仕事のアイボウからもらったデンマーク土産の飴。

でんまーくですって。

ほくおうですって。

かいがいりょこうですって。

本来、次なる旅の予定がないと頑張れない女でしたが、現在先立つものがありません。

旅話を糧に、どうにかがんばります。

Trackback(0) Comments(6) by 安島夏|2011-06-13 11:11

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