素材の最盛期を迎える前の、出はじめを走り
そろそろ収穫も終わりに迎える頃を名残という。
もう、今のりんごは名残かな。
雑誌や本やテレビでなんかでも
「体が自然に欲するんです」
とかいうコメントを耳にしていたけれど、食に頓着しなかった頃は
「またまたぁ~」
とかって穿った見方をしていました。自然に欲するってナンだ、と。
だけど、季節の移ろいだとか、食べものの旬をきちんと感じるアンテナがきちんと整った今、すごくよく分かります。
旅先とかで、オール外食で野菜が食べられなかったりすると、軽くもだえます。体が野菜やさいやさいやさいやさい、と連呼しだします。
春になると、ちょっと苦みのあるいわゆる春野菜、うどとかふきのとう、菜の花なんかが無条件に食べたくて、無条件においしく感じます。
もうすっかり春は体のすみずみまでいきわたり、そろそろ初夏へとシフトしそうなこの頃、りんごを欲する時期ではなくなりました。
とはいえ、りんご好き。
今の、今シーズン最後のりんごを逃せば、また秋までしばらくオアズケです。
まぁ、秋まで待てばいい話なのですが、体が
「食べとけ」
って言うもので、つい(ほんとか?)。
5個入りの袋でサンつがるを買いました。
4個はシャクシャク生で食べて、最後の一個をお菓子にしました。
といったって、フライパンで焼く気軽な焼きケーキです。
全粒粉、ざくざく切ったりんご、卵、牛乳、甜菜糖、ちょっと黒糖も加えてコクを出した素朴な焼きケーキ。
攻撃的な甘さではない、あくまでもやさしい甘さ。
田舎っぽいビジュアルに、味わいがたまらんのです。
最後のりんご、と思ったけれどもう一回買ってしまいそうです。
これが作りたいがために。
» Tags:りんご,
Trackback(0) Comments(5) by 安島夏|2009-04-18 20:08
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