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[雨は遠いそらの上] 記事数:109

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wastin' summer雑感

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わははは。
うふふ。
 
んふ。ぬふふふぁふぁふう。
  

 
ほんとねー、参っちゃいますよねえぬふふ。内心の心情を押し隠しつつも困ったような賛同するような顔をつくって言うのである。おれって大人だあ。ぬふふみふふ。
わは。などとさっきからなぜ気色悪い笑い声を上げているかと申せば、夏が戻ってきたからである。蝉の姦しい嬌声が耳に心地よい。「短い夏はそこでねばってんぞ」とは我の好きなロックバンドの歌詞だが今年もはや夏は去りしと思いきや、玄関口でんじゃお茶もう一杯…てな具合でまだ粘っていたのである。ぬふふ。

肌を焼く紫外線がいとおしい。湧き立つ雲の白さ、輪郭がいとおしい。こう、あのなめらかな曲線、その柔らかさを鼻の下にこすりつけて味わってみたいものだとそんな感覚は折にふれあるわけでございますがぼくは決して変態ではないよ。
  
しかしそれにつけても今年のこの異常気象はいったい何なのでしょうか。気象庁は今日も明日も大雨に警戒せよ、と仰せられまするがこれ異常気象と言わぬのだろうか?お上が異常気象なんて言ってしまうと、下民達が驚き喚いてたちまちにして大混乱に陥ってしまうという懸念のために困ったような参ったような慇懃な予報を出し続けるのであろうか。

特に何も無いかわりに地震津波冷害旱魃洪水水不足などの目だった自然災害も殆ど無いことで安住の(田舎の)地とされる茨城にすら大雨・洪水さらには竜巻警報まで出るのですもの、これは誰が何と言おうと異常気象に決まってるんです。ぬふふ。
でもぼくなんかちょっと達観したところがあるですけれども、だって地球の回転、胎動に比べりゃ人間の生なんてほんとちっぽけなもんじゃん?異常気象とか言ってるけどべつにさ、地球環境は刻々と変わり続けているわけ。人間に住みにくい天気になったからって異常気象だとか世界の終末だとか打倒CO2!だとか言ってる阿呆は雹にうたれて死んでしまえというのだ。わたた、わたぅって冗談ですよう…ざばばばと突然の雨に降られて今日もまた濡れそぼった洗濯物。わたた…。
どっしゃんばりばりと雷様が轟き、ぼくなんか死を覚悟しながら高校野球を観たおぼえもあるなあ今年は。ふつうは一度でっかいのが落ちると相対的に雨の音が大きくなるっつうか、じっさいに雨がばああっと降り出すのかもしれんが、雨の音が大きくなることによってかえって静けさが強調され雷もおとなしくなる感じになるのだが、今年はその直後に2回、落ちたかんね。しかも高校野球はわたしの応援するほうの高校が悉く敗れていくし。オリィムピック中は日本負けろ日本負けろと叫んで見事に日本が負けましたさ。ははは。
ふつうはそれくらいのどしゃ降りになれば涼しくなるのだが、最近はどうもどばーっと降るのはいいがてんで涼しくなりません。よけいに蒸しちゃってね。お湿りにならん。まったく、風情も何もあったもんじゃありません。盛りのついた若者みたいにどばーっと降ってはむらむらむらと湿気が増す。

  
  
そんな下品な気候の中にもきりりとくっきりと晴れ上がったある日、ぼくはジョグに出かける。晴れ上がった、といっても大きな入道雲が雲底を黒く染めて空にいかついている。これはまた夕方から夜にかけてどしゃ降りかな。ゲリラ豪雨かな。ゲリ雨かな。と思いながらてろてろ走る。LSDである。白い雲の輪郭を眺めながら公園に入る。グラウンドでは野球をする一団あり。体育館の勝手口ではバレーボールの女の子たちが座って休んでいる。駐車場の木陰に立つ女性の姿。彼らの調和を乱すようにその中をぼくは走っていく。水飲み場で頭から水をかぶり、ひと休み。世界から遠く離れたところにいる。ウォークマンからはKarl-Martin Almqvistの「See-Gee」が流れてくる。それもまたよかろう、ぼくは世界から遠いところにいる。いや、本当に哀しく虚しく惨めなことに、そんなこともないのだ。日々の税金をせっせと納め、釜の底にへばりついた米をこそげ取る。いま爽やかな風が吹いて腕の汗を乾かしました。あ、ぼく世界にいる。側溝にはまったおれの表情を保留した顔が振り向いたら夏雲が湧き立つ。

 
来年もまた夏が来るのかしら。ちょっと信じ難いことであるね。いつかも当たり前のように顔をしかめたりするのかしらん。雲に背を向けて、私はもうちょっとだけ、てろてろと走りはじめた。
  
 
  
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琴平山遊歩道については、特に記すことは無い。山頂は林に囲まれて薄暗く、滝はほぼ涸れ道悪く、何より蜘蛛の巣!蜘蛛の巣が何とうざいことか。人生この道を進むより他なく、だのに目の前には蜘蛛の巣が張り巡らされ避ける術すら無いのだ。この人生の憂いを「うざい」と言わずして何と言うのだ!阿呆が。人さまに向かって言うようなもんじゃないんだよ青二才めが!手前みたいな人生のじの字も知らねえような尻の青いガキンチョが使って小気味いい筈が無いのである痴れ者め。恥を知りたまえ。そう無闇に毒づきながらおれは「ああうざいうざい。うざいな畜生」と呟き、一人山の中、歩く。つまるところ人生とはそれくらいで丁度良いような気がし、勝手に納得する。滝ノ沢渓谷はちょいと見物だよ
  

Trackback(0) Comments(8) by 雨|2008-09-01 14:02

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