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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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村木さんのインタビューを読んで

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東京新聞の土曜日の記事に「あの人に迫る」という
ロングインタビューがあります。
ロング・・・といっても、半ページくらいなのですが、
これが非常に面白いので、毎週楽しみにしています。

6月17日の記事は、2009年に冤罪でつかまった、
厚生労働省前事務次官の村木厚子さんのインタビュー記事。
いまは、なにをしていらっしゃるのか・・・・とおもったら
悩める女の子たちの支援活動をしていらっしゃる。
164日間の拘置所生活で出会ったかわいらしい女の子たち。
かれらが、なぜ、ここにいるのか・・・・
多くは覚せい剤か売春。
そこには、犯罪者ではなく、生きづらさを抱えた人たちがいた、と。

冤罪でつかまった村木さん。
権力によって濡れ衣を着せられ、
苦しい取り調べの日々、
164日間も囚われの身となり、
人間不信に陥ることもあったのではないか・・・・と勝手に想像します。
その渦中にいたときに、拘置所内で目の前にいた女の子たちのことが
気になって気になって、
無罪が確定して事務次官に戻った後も
ずっと自分のやるべきことを形にしようと
考えていたのだと思います。
瀬戸内寂聴さんと一緒に呼びかけ人になってたちあがった
「若草プロジェクト」という、女性のための既存の支援団体をつなげる取り組みを
展開していらっしゃいます。

苦しい体験は、他人を強くすると思いがちですが
そうとばかりはいえません。
人間不信になり、疑うこと、恨むこと、用心深くなることが多くなります。
それでも、苦しい体験をばねにして、
生き生きと、のびのびと生きてゆける人もいます。
この違いは何だろうと、最近よく考えるのです。

インタビューの最後に、取材記者の言葉がかいてありました。
そのなかに「村木さんの強さ」と書いてありました。
「強さ」とは、何でしょうか。
私は「強い人」というのはいないと思うのです。
どんなに強いと思われている人でも
生きていればどんな困難にぶち当たるかわからないわけで
打ちひしがれるときもある。泣くこともある。
それは誰にも予想がつかないのです。
結果的に、振り返ってみて、過去の困難を乗り越えていた時に
「強い」という評価を得るのではないでしょうか。

村木さんの場合、他者に対して無関心でなかったことが、
彼女を動かし、生きさせたのではないかと思います。
落ち込んだ時にも、自分の内面に集中してしまうのではなく、
常に、目は外に向いていた、社会を見ていた、
そこで気になったことを、何とかしたいと思った。
気持ちが活動になったとき、充実感となって、人を蘇らせるのではないかと・・・・。
すばらしいことに、それが他者まで蘇らせる活動になっているのです。

人のため、社会のために動くことは、自発的であればあるほど、
喜びと充実感にあふれているものです。
人には本来、そういう喜びを感じる心が備わっていると思います。

でもって、、、、、
ここからが、今日一番言いたいことなのですが
政治家になろうという人たちは
少なくとも、他者のため、社会のために動くことに
喜びを感じる人であってほしい。
え?
「最初は、そうだった」って、なんで過去形?
いつ?
なんで?
どうして?
変わっちゃったの?

さて、都議会議員選挙ですよ。

Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2017-06-20 10:10

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