年度は6月~5月なので、
活動としては、いまがちょうど1年の半分なのですが、
年明けから大きな企画の準備に入ることもあり、
また、今年はいろいろと感じることも多かったので、
かんじゅく座の2017年を振り返ってみます。
比較的、みんなが同じ方向を目指して、
しっかりと歩めたかな、というのが
総じての感想です。
いつになく、入団者が多かったのですが
うまく在団者とうちとけて行けたのではないかと思います。
退団者もいましたが
嫌な去り方はなかったような・・・・
私も育児を始めてから日々がいっそう目まぐるしく
ちょっとくらいの嫌なことは、かかわっていられないというのが
正直なところなのですが
色々な人が混在している割に、トラブルが少なかったように思います。
色々な人・・・・・
「色々な人が混在している劇団」を目指していました。
それはそれで、まとめるのが大変ではありますが、
最近は座員たちが、関係性を築くことが上手になったというか
どんな問題行動をする人がいても、
さらっと受け流したり、誰かがサポートしたり、というようになってきて
創作集団としては理想的な形に近づいているように思います。
いま、振り返ると、4年ほど前に
精神障害をもった入団希望者を受け入れたところから
みんなの意識が変わっていったと思います。
統合失調症、いわゆる精神分裂病ですが
社会生活にも不安を抱える彼が、入団を希望し、見学に来てくれました。
話し方からも、外見からも
一瞬、稽古場が「ぎょ!」とした雰囲気になったのは確かでした。
でも、いまなにか、問題を起こしているわけではないし
とりあえず、一緒にやってみよう、
まずは、私が何食わぬ顔で受け入れよう、というところからスタートしました。
いま、彼は病後療養中で休団していますが
彼が私たちにもたらしてくれた意識改革は
凄かったと思います。
いま、かんじゅく座は様々な難題を抱えた人がいます。
体調、介護、闘病、家庭の問題、さまざまな心労、、、、、
新しい課題は、経済的な問題です。
月謝を払えない人、つらいという人が複数出てきました。
かれらが活動を続けるにはどうしたらいいのか。
演劇は、お金をかけようと思えば、際限なくかけられます。
どこを節約し、負担をどうやって配分していくか、
それを、私が代表として、どんな対策をとっていくのか。
「免除」は、得策ではありません。
免除されれば、遠慮が出てきてしまい、
創作の現場で、それがあだになることがあります。
悲しいかな、私たちはお金を払った、払っていない、ということで
負い目を感じたり、上から目線になったりするものです。
いちばんいいのは、全員が払える値段にすることなのですが
それが成り立たないのが演劇界の性。
お金はどんな価値を持つものなのか、
それをよく考えます。
予算のキツキツな舞台ほど、
おもしろいアイディアが出たりします。
でも、いろいろな講師を呼んだり、
稽古場の確保をしたりするのは、ほとんどお金が解決します。
今年は、私なりの方法で解決を目指しました。
まだ、その途中にいますが、
かんじゅく座は
「色々な人、価値観の違う人が、自然体でいられる場所」でありたいと、思います。
さて、話を元に戻して、今年のふりかえり。
老化を身にしみて感じた昨年と比べ、
だれもが、自分の体調とうまく付き合いながら、
今年を乗り切ったように思います。
忘年会で、体調不良で来られなかった人がいたのは残念でしたが
「さいきん調子がよくなってきた」
「これからもっと頑張ろうと思う」
など、前向きな言葉がたくさん聞けた忘年会は
初めてかもしれません。
出張公演でも、みんなが、舞台の裏と表に意識を向けて
助け合っていたのは、ここまでみんなが他人との関係性に悩みながら
培ってきた賜物のような気がします。
年末に起きた、つまらないトラブルが、
こういう座員たちの言葉、行動によって
さっと吹っ飛んでいく、、、、、、
ありがたいなと感じながら忘年会会場の掃除をしました。
年末年始、また執筆です。
来年の旅公演は、かならず成功させたい。
知恵を出し合って、楽しんで渡ってゆきたいと思います。
今年もお世話になった皆さん、かんじゅく座を応援してくださったみなさん、
ほんとうに、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2017-12-28 13:01
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