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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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出産しやした

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柄にもなく、出産しました。
超高齢出産だからと、医者やら周囲の皆さんに散々心配されるなか、
出産日前日まで自転車で稽古場にいき
稽古場で大声出して
前夜まで夫と真夜中ウォーキングで目指せ1万歩あるいて
当日も稽古場へ運搬、日本橋をほっつき歩いていたら
予定日より4日早く、
そして陣痛来てからたった4時間で

するん!

と、産まれてきました~~~~!!

いやぁ、痛かったのなんのって。
途中で「帝王切開に切り替えてください」といおうかいうまいか
迷っているうちに助産師が
「頭みえましたよ!」
ああ、もう手遅れか。
とにかく早くアソコも切っちゃってくださぁい!!
と言いたくて言えない痛み。
とてもじゃないけど、これで「安産」?ってくらい
痛かったです。

どんな痛みだった?
と、周りの女性たちに聞かれるので
私なりに例えて言うならば
下痢のひどいときと、肉がちぎれる痛みがいっぺんに来ました、ってかんじ。
汚い例えですみませんが、あまりの圧迫に
オシッコがしたいのかウンチがしたいのか、子供を産みたいのか、わからなくなるような
「何かが出る!」感・・・・!
といえばいいでしょうか。

痛みの最後のほうで、やっと分娩台に行かせてもらえるのですが
びっくりしたのは、夜中だったせいでしょうか
助産師二人だけで出産させてくれるということ。
医者が登場するのは、最後にアソコを縫うときだけでした。
手慣れた、優しい助産師さんの誘導と
メッチャ不愛想な医師の後処理でした。
病院到着から3時間で産まれてしまったので
夫が握ってくれたオニギリを食べることもできませんでした。

ああ・・・・・・

7か月の重たいお腹が3時間の出産劇で幕を閉じたか・・・
「男の子ですよ」と、助産師の声。
そうだ、私たちはあえて、性別をこの日まで聞かなかったのでした。
しわくちゃな顔の男児を私の脇に連れてきてくれました。
すかさず、おチンチンを確認。
男か・・・・
夫と何度も何度も考えた名前がよぎりました、
私は、若干躊躇していたその名前が。
これから数日は、夫と名前のことで戦うのかな・・・・

でも私の予想はあたったのです。
男の子!!!
かんじゅく座のKちゃんが、「ぜったい女の子だと思う」というので、
ランチを賭けていましたが、私の勝ちです。
夫が産まれたての赤ちゃんを抱いて
嬉しそうな顔をしているのを見て、
私はやっと、産んだということを実感したのでした。

助産師はどんどん後処理を進めます。
ベッドへ移動するように言われ、
私は呆然としたまま病室へ運ばれました。
大きい病院は、次々と分娩が行われていきます。
私がゆるゆると物思いにふける暇もなく、
慌ただしく分娩室に運ばれる人の音がして、
明け方までに二人の人が、同じように病室に入ってきました。
あのふたりの助産師さんだけでこれをこなしているのか(どうかわかりませんが)
思いかえせば、妊婦検診の時から、予約しても2時間待ちのこの病院、
いやぁ、日本の産科事情の一面を見た気がしました。

夫は泊まれないので夜中に帰ってゆきました。
明け方4時くらいに助産師の一人が入院の手引きをもって登場。
え?この時間にオリエンテーションですか?
と、突っ込みを入れたいが、体力限界で
たくさん説明されるのですが頭に入るわけがなく
「はあ、はあ」と相槌打つしかできませんでした。
6時に検温、7時に授乳といわれ、休む間もなく入院生活がスタート。

ちょっとうれしい・・・・産まれて初めての入院生活です。
しかし、ゆったりのんびりかとおもいきや、5日間マジで忙しかった・・・・、
1日の3分の1は授乳、沐浴講習に検温、検尿、検診、
食事はでたとたんに下膳のスタッフが回収に来て
「ごゆっくりどうぞ」と言うので、あわててかきこむ、
夫が伝書鳩のように家と病院を
着替えや洗濯物をもって、いったりきたり。
猫の世話も任せっきりでした。
来てくれた時には出生届などを書く作業がありました。

余談ですが、デイルームで私たちが出生届を書いていたら
隣のテーブルでは、産婦がお母さんと一緒に
婚姻届けを書きながら「同居すんのやだ」とかぼやいています。
「いまですか、その話題?!」と、突っ込みを入れたいところをグッとこらえて・・・
また廊下では、子育て方法について産婦と姑が揉めている修羅場も拝見。
病院は、ドラマがいっぱいです。

私がなにより安心したのは
この皺くちゃな顔の息子を「かわいい!」と思えたことです。
43歳まで自分のためにしか時間を使ってこなかった私が
「どうしよう、産まれちゃったよ」と思ってしまうんじゃないかと
それが心配だったのですが
母性スイッチは、やはり、赤ちゃんが持ってきてくれるんですね。
大福もちのような顔が、いま、とても愛おしい・・・。

というわけで、親子ともども、今後ともよろしくお願いいたします!

Trackback(0) Comments(4) by 鯨エマ|2016-09-21 13:01

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