今年は特に農業に興味をもって、
畑の見学にいったり、本を読んだり、勉強会に行ったりしてみましたが
これは、私が演劇をやめて農業に転職する、というのではなく
様々な社会問題の根底にある「食」を支えているものが農業だと思うからです。
20日に観にいった農業映画祭で、
「EDIBLE CITY」という映画を見ました。
アメリカで、食をめぐる大企業を中心とした経済循環に疑問を感じた人々、
品質表示を見て疑問を感じた人々、
災害にあったとき自給するすべとして脳の重要さに築いた人々、
などの、果敢な取り組みが取材されていました。
アメリカの農家といえば、だだっぴろい敷地に一面同じ作物が
延々と植えらえれている・・・・そんな景色を
テレビなどで見たことありますか?
単一栽培は、どうしても害虫に弱くなってしまうので
(もし、天敵に襲われたら、もうおしまいです)
積極的に農薬を使う、
それが、不自然な食品を生み出し、人体に影響を与えます。
また、地元で育った野菜をたべるのではなく、
大手企業のスーパーなどが輸入して仕入れた野菜を売ること、
これも、農家を貧困に陥れ、個人商店を廃業に追い込みながら
それを見過ごすことになる・・・・というのです。
こういうことを根本から変えるのは
並みのことではありませんが
この映画祭にゲストで来ていた方たち、
とくに若い農家の方たちの話には、
エネルギッシュな希望がありました。
いまだからこそ、取り組むべき根本的なシステム改革が
私たちに一番身近な「農」だといいます。
自給できていない東京の人間が、積極的に取り組むことが
必要だという話には納得させられました。
自分が食べているものはどこから来るのか、
それを知らない生活よりは知っている生活のほうがいいし、
知ることで、「知らないうちに他人を苦しめていた」ということは
少しずつなくなるでしょう。
そして、私たちが触れたい文化、演劇というものも
もっと奥深いものに変わってくるような気がします。
刹那的娯楽としてではなく、もっともっと、違う何かが生まれるような気がする・・・のは、私だけでしょうか。
by 鯨エマ|2015-12-22 23:11
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