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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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仮設住宅を訪れて

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来年の大会に向けて仙台に通っています。
打ち合わせやら訪問やらの時に困るのは移動ですが
時間のある時はなるべく、地図をたよりに歩きます。
昨日は仙台駅から卸町を目指してみましたが
少し地理が分かりました。
仙台のスタッフさんと話しあっていて困るのが
私に地理感覚がないことです。
地元の人にとって、劇場までのアクセスがいいのか悪いのか
車で移動している人たちが、どこを通っているのか
チンプンカンプンなのです。
歩くと、少しずつですが、それが解消されてきます。

さて、昨日は2つの仮設住宅を訪ねました。

初めて足を運んで、テレビニュースでよく見る
プレハブの住宅を間近にみました。
仮設住宅には、かならず集会所がついていて、
ミーティングをしたり、趣味活動に使ったり
暑い日には避暑に使ったりしているそうです。

壁にはたくさんのチラシや色紙がはってありました。
震災直後のものが多いですが、
タレントや演歌歌手が訪ねてきたときのサインの色紙が目立ちます。
そのなかで、今もずっと来ているという大阪の演歌歌手、
高橋樺子(はなこ)さんのチラシがありました。
いまも頻繁に、集会所を回って歌っているのだそうです。
住民の方々は、その歌を覚えて、振付もして
一緒に歌うと元気が出てくると言っていました。
聞く人が5~6人しかいないところでも
ずっと心の支えになり続けているという高橋さんの存在に
あってもいない私が勇気づけられた気がしました。

仮設住宅で心配なのは、ずっと狭い部屋に引きこもっている高齢者の存在です。
一人暮らしで4畳半に住み、酒浸り・・・ということにも
なってしまうことがあるそうです。
同じ街に住む人たちは、気持ちがわかる分、
無理矢理引っ張り出すのも気が引けるし
自分たちにも生活があるしで
なかなか一人一人のケアは難しい現状を聞きました。
そんなところに、部外者の私が入っていくのは
気後れしてしまいます・・・
いろいろと話を聞かせてくださった女性に
「震災を体験していない私が言うのもなんですが・・・」というと、
「みんな誰でも、つらい過去を持っているんだから、
震災を体験していないからどうこうということはないのよ、謙遜しすぎないように。」
と、言ってくださいました。

全部で7人の方とお話ししましたが
「私たちは本当に傷ついたんだ。」
「これからまだ、どうしたらいいのかわからない。」
「東北はやっぱり、見捨てられているんだ。」
という言葉が胸に刺さりました。

大会まであと10か月。
どんどん月日は過ぎていきますが
仮設に住んでいる方にとっては、1日1日が
大変な時間の積み重ねでしょう。
私に何ができるかは、毎回こうして話を聞いていくことから
見つかるのだと思います。

Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2014-08-09 19:07

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