雪が降ってきた。
室内で仕事をしている友人に教えてあげようかなと思って、
写メを撮ろうとするにも
なかなか雪が映ってくれない。
目ではこんなにきれいに待っているのが見えるのに!!
最近は携帯電話のカメラも、デジカメも、
感度が非常に良くて、
びっくりするくらいきれいな写真が撮れるのに、
宙を舞う雪や星は、うまく撮ることができない。
人間の目というのは、もっとずっとずっと感度がいいのだろう。
同じようなことが、舞台撮影の時にも起きた。
一昨年の春に、かんじゅく座で
「方舟は飛沫をあげて」という芝居をやった。
かんじゅく座のみなさんは、暗転に弱いので
舞台を完全に真っ暗にすることは少ない。
ということは、場面が終わった後、退場するところも、
転換も、板付きも、お客さんから丸見えなのだ。
そりゃかっこ悪いので、
どうやったらかっこ悪くない転換ができるか
悩むことになる。
芝居の流れ上、この転換は、意味があるんだ、
これも、ドラマの一部なんだと、お客さんにわからせる転換、
私たちはよく「見せ転換」とか言ったりするのだが
つまり、転換も、ひとつの場面として考えるような
そういう演出をする。
「方舟・・・」は、貧しい洗濯屋のお父ちゃんが
風呂付一軒家を夢見て、とうとう手に入れる、
ちょうどそのとき、家族がバラバラになってゆく・・・という、話の流れだったのだが
芝居の中で、小さな居間を一軒家に変身させたい!!とおもった。
予算の少ない舞台なので、平台と箱馬にカグスベールをくっつけて
苦肉の策の増築をする・・・
この増築を、芝居の一部として、お父さん役のHさんに
力ずくでやってもらうことにした。
音楽と力作業だけの場面だ。
Hさんが演じると、「一生懸命、力ずく」というより、
「穏やかに楽々作業」にみえてしまうのだが、
それでも、お父さんが建てました!!という流れはできたような気がする。
ところが!
この舞台を撮ったビデオをみたら、
この場面、真っ暗じゃん!!!!
もちろん、明かりは落とし目にした。
それにしても、
転換音楽だけが2分近く流、
その間真っ暗けっけ、とは・・・・・
撮影のM氏に「映ってないんですけど」というと、
「人間の目の感度にはかないませんねえ」と。
がっくし・・・という気持ちと同時に
やはりナマで見るのが一番いいんだと、一人ほくそ笑む。
お忙しい方々から「ビデオあったら見せてください。」といわれるたびに
「ビデオは、ビデオだからね」「ナマをみにきてよ!」と言いたくなる。
最近はビデオの性能がいいのと、
編集のおかげで、ビデオのほうが表情や細部がよく見えるものだから
そうも言えなくなってきていた。
でもね、やっぱり!
ナマがいいでしょ?!
というわけで、
3月22日から始まります「ねこら!」
劇場にぜひ、ナマを観に来てください。
明日から集中稽古です!!
~本日のありがとう~
スタジオで、お誕生日のケーキを用意していただきました。
毎年ありがたいです・・・。
大人になります。
Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2012-02-16 18:06
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