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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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半年の夢二

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竹久夢二の書いた童話を読み始めて半年・・・・
そのさいごのイベントとして
池袋はみらい館大明に集まってくださったオジサマ・オバサマたちと
朗読を発表した。
短い作品を、時間をかけてじっくりと読むというのは、
普段なかなかできないことなのだが
時には、1週間、半月、と間をあけながら
稽古を続けてきたので
私にとっても、印象深い物語になった。

「都の目」もそうなのだが、
「大きなこうもり傘」という話は
もっともっと短いのに
とても印象深い物語。

夢二が、学校でいじめられる、自分の子供に向けて書いたおはなしだ。
夢二は、当時、風変わりな絵を描いていたので
それを理由に、学校で子供がよくからかわれたらしい。
いまなら、
親がすぐに学校に駆けつけて、
先生にナントカしてほしいと頼んだり、
いじめている子供を注意したりするのだろうが、
夢二は
自分の子供に、それでも前向きに、
そしてお友達にも親切にしていなさいと
教えたかったのだろう。
戦うのではなく、「耐える」「受け入れる」といったほうが近いかもしれない。

こういう力こそ、
本当に生きてゆくのに大切な力だなと、
私もいまは実感。
自分の周辺で起こるどうしようもないこと、
迷惑なこと、こまったこと・・・
それらと戦うのではなくて、やり過ごす、
ときに、土俵を降りる勇気も必要かもしれない。
自分の構え方を変える事が
実は得策なのだと・・・・まあ、それが難しいんだけどね。

年末から不思議の出来事が相次いだ。
私が悩んでいることについて
答えになるような出来事、
たとえば、読んでいる小説の中に、
見ているテレビの中に、
友達の会話の中に、
その答えが随所随所にあらわれるのだ。
いままで、大事だと思っていたことにしがみつかなくても
世間はもっと広く、
いま、自分がこだわっていることが、いかに小さいかということを
警告してくれるような言葉や出来事が、続いていた。

こういう、まるで神様の声のようなものに、
耳を傾ける余裕をくれたものが
夢二の童話だった。
半年の間、墓参りに行くこと三度・・・
今の私にはタイムリーな作品だった。

今日の朗読発表は
また全然違う作品を読む。
これも、また、今の私にずどんと石を投げた作品。
関わりたくないほどに、現実感のある物語だった。
その、津村節子の小説も、
読むのは今日で一段落。
私もひとつ、けりをつけたところ。

周りで起こることすべては
なにかしら、大なり小なり、
自分にメッセージを投げかけてくれているのかもしれない。

~本日のありがとう~
グループ夢二の皆様
ステキな時間を共有できてよかったです。
ありがとうございました。
また、いいチャンスを下さった
みらい館のS氏に、心より感謝・・・。

Trackback(0) Comments(5) by 鯨エマ|2011-02-06 08:08

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