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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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方舟出港!

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かんじゅく座公演後半戦!
いよいよ「方舟は、飛沫をあげて」が、初日を迎えた。
昨日、一昨日と、仕込みに尽力してくれた
舞台監督のH女史と、助手だけどベテランのF氏は
今朝までわたしのわがままに合わせて修正してくださった。
稽古場で頭に描いていた通りのことが、
劇場で、うまくできないことが
昨日になって判明したのだ。
スタッフの尽力を思うと
「これ、やめる。」とはなかなかいいにくいのだが
ここは苦渋の決断。
最終的にお客様が楽しんでくださることを目指して
最後の演出をひとつ修正した。

毎年のことなのだが、
今日も予想以上に当日飛び込みのお客様が多く
受付で、いつもは冷静なM氏が焦りの表情。
私は苦手な客席捌きをしていたのだが
客入れの途中で、美幸さんがきてくれて、
手伝ってくれた。

無事にお客様は全員座って観劇する態勢が整った。
(受付手伝いできてくれた「さくら」チームの面々は
見えにくい席と、立ち見になってしまい、
申し訳なかった)
朝から何度も小返しした場面、
稽古中から模索の多かったシーンも、
なんとかながれるように進んでくれた。
観客の息を、肌で感じたのだろう
「笑待ち」までしているのには、びっくりした。

本番観ての私の感想は
千秋楽終わってから書くけれど、
帰り際に私に声をかけてくださったお客様が
「私もああいうセリフをいってみたい!」と、
仰ったのは、嬉しかった。
私は子供の頃、
テレビドラマを見ては「このセリフ、いってみたい!」と、
心の中で何度も反芻していたものだ。
ドラマと現実が、どこかで重なり合う瞬間の心地よさがあった。
それが、悲しいシーンでも、心地よかった。
お客様が、そういう瞬間に迷い込んでくれたら
嬉しいなあと思う。

いま、劇場のロビーで、
劇中で短歌を使わせていただいた
道浦母都子さんの新しいエッセイ集
「たましいを運ぶ舟」を販売している。
この「舟」がつくタイトルは、本当に偶然だった。
何人かの方が「ここから題を決めたの?」ときいてきたが
これは、まったくの偶然。
そして、劇中のブリッジ音楽の「家を建てたい」も、
まさか、別名が「舟人の歌」だったとは・・・・。

舟には、漂うようなイメージがある。
この舟は、マザーポートをもたず、
見えない目的地に向かって進もうとする、
ときには、帆をはらんでいれば
勝手に風がおしてくれるときもある、
かとおもえば、風が止むまで待たなければならないときも・・・

そんな舟に、今回は「飛沫」(しぶき)をあげさせた。
お客様が見終わってから、
タイトルを思い出してくださったら、それも嬉しい。

~本日のありがとう~
ちょっとしかいられないの・・・といいながら、
いつも顔を出してくださる美幸さん、
ありがとうございました。
今日はほんとにほんとに、助かりました。

Trackback(0) Comments(1) by 鯨エマ|2010-05-07 21:09

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