愛知県から、9月に行われる映画祭の取材で
記者の方がいらっしゃるというので、
新幹線の止まる品川駅で待ち合わせることになった。
品川駅といえば、神奈川に住んでいた頃は
乗換えで頻繁に利用していたし、
10代の頃、明治学院大学のなかでバイトをしていたときには、
この駅から延々20分近く歩いて通っていたので
親しみがなくはないが、
最近では羽田に行くときに京浜急行にのるために使う程度。
反対側の出口にあった東京新聞も
いまは内幸町に越してしまったので
駅の外には出る機会は、ほとんどない。
・・・・というか、まったくない。
駅の近くに、ゆっくりお茶を飲めるところがあっただろうかと
考えながら、山手線に乗った。
そういえば、駅前にプリンスホテルがあったっけ・・・・
ホテルのラウンジという手もあるか。
と、思いながら、ちょうど持っていた新聞をみると、
プリンスホテルが3億円近い損害賠償を支払うという記事。
一流ホテルにもかかわらず、
日教組の集会を拒否した、その罰が3億円。
この額が、ことの重大さを物語っているが
さらに、全国紙に謝罪の掲載も命じられているそうだから、
同業社には、大きな戒めになっているだろう。
さて・・・・そんな一面を読んでいるうちに、あらもう品川。
ほんとに、どこで話をしようかしら。
新幹線の改札で初対面のN記者と落ち合うと、
すぐに構内のレストランを案内された。
取材のために、頻繁に上京なさっている彼女のほうが
私なんかより、よっぽど詳しくていらっしゃる・・・・
知らなかったわけではないが、いま、品川駅は、デパ地下さながら、
「なんでもまかせて」といわんばかりに
惣菜の店、スイーツ、本屋、カフェ、アクセサリーの店などが
並んでおり、これではきっと、
買い物をするために駅に入ってくる人がいるんじゃないか
と思うほどの充実振りである。
この、「なんでもまかせて」的な駅は
最近どんどん増えている。
駅の高級コンビニ化。
こうなると、もう昔のような
「出会いと別れの場」という駅のイメージは薄くなってゆく。
ワイワイ楽しいお買い物の商店街ステーション、だ。
場所のイメージというのは
本を書く私にとってはかなり重要だ。
たとえば、空港のイメージ、
ガソリンスタンドのイメージ、
本屋さんのイメージ、
スーパーのイメージ、
定食やのイメージ、
薬局のイメージ、
どれもこれも、独特なはずなのに、
その、独特の空気が、最近は使いづらくなっている。
空港に、なんで惣菜屋があるの?
駅の中になんで本屋があるの?
本屋なのに、なんでビデオが置いてあるの?
居酒屋なのに、なんでランチやってるの?
ドラッグストアで、なんで豆腐売ってるの?
もう、あげたらきりがないけれど、
全部、全部、ぜ~~~んぶ、
コンビニみたいなんだから。
つまらなくなってしまったよ、まったく・・・・
2時間の取材を終えて
夜勤にいくべく、高田馬場で下車すると
なんと、駅の中に床屋があるではないか。
JRよ、鉄道のロマンはどこに?
(全体的に他愛のない屁理屈ブログで、すんません)
~本日のありがとう~
かんじゅく座の朗読劇発表の場所がやっとすべて決まった。
御検討くださった団体のかたがた、ありがとうございます。
面白いものをお目にかけられますよう
がんばりますっ!
Trackback(0) Comments(1) by 鯨エマ|2009-07-30 16:04
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)