夜、介助で祭りにいく。
盆踊りにこんなにたくさんの人が参加しているとは思わなかった。
町内会の催しなんていうものは
もう、高齢者ばかりの集まりかと思っていたら、若年、中年、
そして子供たち、狭い公園にあふれんばかりの人たちだった。
どことなく、ほっとする風景・・・。
今年の夏はどこへもいけそうにない。
知人から「目標は花火3箇所めぐり」ときくも、
半ばうらやましくもあるが、
目の前に詰まれた公演の残務処理を思うと
遊んでいる場合ではない。
ただ、この盆踊りの音というのは
どこか遠くへ行かなくても
私を遠くかなたへ押しやってくれる
懐かしい響きがある。
子どものころ、片道1時間半、私立の小学校へ通っていた私は
近所に友達を作ることができなかった。
子ども会に参加してもなんとなくよそ者で、
お祭りの太鼓の練習までは行くことができなかった。
いつも、道端で、太鼓を叩く同年代の子達を見て
うらやましく思っていた。
家ではクラシック音楽がかかり
姉はバレエを習い始め、家族が洋物に傾いていた。
そんな環境だったのに、なぜかこの、太鼓の音は心に響く。
この殺伐としたご時世にもかかわらず、
小さな公園の盆踊りにたくさんの人が集まってくるのは
この音色のせいではないだろうか。
ピーヒャラピーヒャラ、ドンドン、ドドン、
踊れない車椅子の高齢者、子供を抱いたお母さんたちも集まっている。
蚊に刺されることもすっかり忘れて、その音色を引きずりながら
ホームに帰った。
夏っていいな、と思った。
Trackback(0) Comments(3) by 鯨エマ|2008-08-04 10:10
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)