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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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土壇場の英語

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たとえば、世界の映画祭について、サイトで調べるとき、
自分の資料を英訳したいとき、
はたまた、稽古場に外国人の演出家が来たときなど、
このどうしようもなく、中学生的かつ受験的な英語が頭にくる。
私の頭の中は、喋り言葉としての英語ではなく、
作文を作るように単語を順番に組み合わせている。
これじゃあ、いつまでたっても、会話なんかできるようにならないよ・・・
と、もう四半世紀前になるが、姉に言われたことがあるが
語学がなかなか上達しない人は、この受験的な作文法会話から
抜け出せないのだろう。

さて、自作ドキュメンタリーの英語字幕付けが昨日終わった。
もちらん私は、役に立たないので
作業は編集マンと翻訳家にまかせっきりで、
終盤になって編集室に顔を出した。
果たして作業はほぼ終わっていたのだが、
肝心の、はき出し(テープにデータを写す)をするには、
しかるべき人の力が必要で、
その人物を待つこと2時間半。
私はその足で、この英語字幕付映像を、
プサンのスタッフに渡しに行かなければならないのだった。
しかも、今夜が渡すことのできる最後のチャンスだ。

しかるべき人は、20時半に現れた!!
わらをもすがる思いで、はき出し作業をだんどってもらう。
殆ど素人の私にはよく分からない、映像サイズの話を聞きながら、
内心「いいから早くやって。」という思い。
いかん、焦っては・・・。
しかし、今夜は深夜から介助もあるので、
もうオセオセ・・・なのだ。

編集室を出たのが22時25分。
阿佐ヶ谷付近の早稲田通りから、ダッシュで落合までチャリを飛ばし、
そこから東西線に。
九段下で乗り換えて半蔵門まで突っ走れ!!
目的地のホテルに着いたとき、
韓国のスタッフも部屋に着いたところだったらしい。
ああ、よかった。
確実に渡すことができる。
フロントから電話を入れた。
このとき、私は自分の英語力をすっかり忘れていた。

受話器に聞こえる“Hello”
おっと、やばい。
しかし、なんと私は、自分が某組織の紹介で
DVDを持参し、そこのスタッフさんにここに届けることを言付けておいたこと、
いま、フロントにいて、届けたいが、時間が遅いからホテルマンに託すこと、
よろしくお願いします、なんてことを多分英語で喋ったのだ。
これぞ、火事場の馬鹿力。

受話器を置いて、喋ったことを思い出そうとしたが無理だった。
なんてこった。
かつて、無謀にもアメリカにレッスンを受けに入ったときに
同じようなことをかんじた。
英会話に必要なのは、勇気だと。

そろそろ、私のDVDは、空を飛んでプサンについているだろう。
DVDよ!がんばって戦ってきてね!
そして、ギリギリまで尽力してくださった皆様、有難うございました。

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2008-08-02 14:02

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