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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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パスポート

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7月はきっと、あっという間にたってしまうだろう。
昨年から、パスポートの期限が切れるまえに申請に行かなければと
気にかけていたのだが、やはり、最後の1月に突入してしまった。
公演が終わってからじゃおそい。
この、クソ忙しいさなかだというのに
都庁へ立ち寄った。

まず、写真を撮らなければならない。
受付のちかくにあるはずだ・・・・と思っていってみたら、
「ハヨウ、コイ!」
とでも言うように大きく門戸が開いていた。
その値段写真2枚で1500円也!

え?

たしか、道端にあるインスタント写真は750円くらい。
即行「今日はやめておこう。」と判断。
写真で1000円こすなんて。
そんなお金があったら自転車にライトをつけるよ、ったく。

出直すにしても、また同じようなことになっては嫌なので
申請に必要なものをチェックするべく、受付へ。
受付はどこですか?と聞くと、職員は
「緑の線に沿ってまっすぐ」
と、私の顔も見ないで言った。
こんな、ぶっきらぼうな態度にムカついてはいけない。

さて、申請所で壁に掲げてある表を見ると、
パスポート申請には16000円以上必要だという。
この時点で、どんなに時間があっても、写真があったとしても、
今日は申請できないことがはっきりした。
なんで、こんなに高いんだ。
海外に行くために、
こんなハードルを高くするのは何のためなんだ!!
これじゃあ、気軽に海外に行けないじゃないの!!
なにがインターナショナルだ!!

と、ブツブツ言いながら帰ってきて、
ふと、図書館から借りたままになっていた本に気がつく。
今井紀明氏の「自己責任」。
もちろん、あのイラク人質事件の当事者だ。
4年前に出版された本だ。
当時のこと、拘束されたときのこと、
そして、帰国後の彼を取り巻く環境の変化について
書かれている。
彼にとって、ハードルが高かったのは
海外ではなく、日本だった。

話は違うが
留守中にもちかえられってしまった宅急便をとりに
近所のクロネコまで行った。
荷物を探してくれる間、倉庫内にうずたかく詰まれた荷物を見る。
お中元の小包がいっぱいだ。
そうか、7月だもんね。
ということは、昨日突然来た父からのさくらんぼは、
そうか、お中元だったのか。
彼は若いころからしょっちゅう海外出張で渡航していた。
まさに、日本の企業戦士という意識だっただろう。

いま、海外との距離はぐっと縮んだが
逆に自分がいる日本が見えない。
あいつぐ物価の値上がりの原因が
日本にもあるのだと、殆どの方が意識していないのではないだろうか。

さあ、今日も元気に稽古に行こう。
社会に、日本に憂うことなく、
その上にたって、今日も作品を創ろう!
それこそ、私がしがみついて離さない、
生きるためのパスポート。

Trackback(0) Comments(4) by 鯨エマ|2008-07-02 00:12

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