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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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DM

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演劇関係のダイレクトメール(DM)がぐんと減った。
ある人々によれば、
「あんた、何回も引っ越してるでしょ、戻ってきちゃうのよ。」
とのことだが、大きな理由は、
メールでお知らせを送る人が増えたことだろう。
こういう時代になるとは思っていたし、
わたしも切手代を浮かせるためにメールを駆使するつもりだったが、
ここでも、世間の波についていけない、
古いをよしとするわたしが顔を出す。

DMを送る・・・というのが、数年前まで
役者がチケットを裁く方法、No1だった。
これをメールで送られても、あっという間に
迷惑メールその他もろもろメールに埋もれてしまい
記憶に残らない。
郵便物として送れば、見ようと思うものは机の上に飾ったり
カバンに入れて持ち歩くなどして
忘れることが、ない・・・とはいわないけど、
忘れる率は低くなる。

海千山千では、毎回プロデュース公演
つまり、役者の皆さんが全員客演という状態なので
いわゆるチケットノルマはないのだが
やはり、みなさんのお仲間を呼んでいただくことが
大きな力になるし、
ある程度キャリアのある方ならそれをわかっていてくださるので
みなさん、積極的に宣伝してくださる。
ほんと、ありがたいことです・・・。

稽古終了後に、「さあ、今夜じゅうにDM作業おわらせるぞ!」
というと、年長の、ゆり女史が
「あたしもこの前終わって、やっと肩の荷が下りたわ!」
この「肩の荷が下りた」感覚を共有できるのは
せいぜい30歳以上の演劇人らしい。
この言葉を聴いて、安堵感を覚える。

演劇人にとって、チケットを売るということは
自分が演劇を続けてゆく上でとても重要なことだ。
とくに、小さな舞台ほどその傾向は強い。
チケットを裁くことに嫌気がさしてやめてしまう人もいるくらいだ。
ある人間は、結局芝居をやっている者同志で
観合っているだけじゃないか、
「これじゃ、互助会だ」といってやめていった。
わからなくもないが・・・。

わたしは、ノルマのある芝居には出ないようにしているが、
売る姿勢だけは・・・・否、この「売る」という感覚ではなく
「面白いから」または「わたしが出るから」見に来てよ!
という姿勢だけは持ち続けてきた。
わたしが舞台に立つ以上、どうしても表現したいこと
「生きていることの素晴らしさ」ということを感じてほしい、
わたしもそれを確認したい、
そして、見終わったときに元気になれる
また、明日頑張ろう、と思える芝居だから
「見に来てよ!」・・・・なのだ。

そのために、約40日の稽古に励むのだ。
(実は40日じゃあ足りないのだが
劇団じゃないから仕方ない。)
自信を持って「見に来てよ!」といいたいから。

夜勤の待機時間に、こつこつとDM作業。
お手紙を入れて、チラシを同封して、封をして、
最後に切手を貼って、できあがり。
まだ、なじみの薄いデザインの切手だが、
この鳥に「ちゃんと運んでね。」
と思いを託すのである。
懐かしい友達や、しばらくあっていない方、
母校の演劇部の先生にも、ちゃんと運んでね。

なーんて、思いを込めすぎていたら
一晩で終わらなかった。
ダメじゃん!!!

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2008-06-21 09:09

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