ご利用規約プライバシーポリシー運営会社お問い合わせサイトマップRSS

[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

< 次の記事 | 前の記事 >

観客一人のその日まで。

このエントリーをはてなブックマークに追加

夕方から芸術見本市のレセプションパーティーなるものに行き
かんじゅく座のメンバー、E嬢を盾にチラシを配りまくり
さて、夜は用賀へ。
以前、海千山千の舞台に出てくださった横道氏が
レストラン公演をやっているというので観にいく。
ほんと、イロイロなところで芝居をうっているんだねえ・・・・
私も10代のときに藤沢は鵠沼のバーで
一人芝居をしたことがあるが
小さいところほど客と近いし
そういうところに来てくださる方は身内がほとんどなので、
恥ずかしいやら、緊張するはで
以来、店での公演というのは・・・・

あ、やってるわ。

新宿のバーでは何回もやったな、それから
古本屋で1回。
まったく私も懲りないねえ・・・

レストラン芝居、客席はソファで
1ドリンクと、軽食がついている。
この軽食というのがなーんと、スパゲティミートソース、だと思う。
というのも、店の照明が余りに暗すぎて、
ミートソースかトマトソースかわからなかったのだ。
味はケチャップ味ばかりが際立ち、ミートもトマトも感じられなかったけど。
まさか、軽食がこのメニューとは思わなかったので、
1ドリンクはマリブソーダを頼んでしまっていた。
・・・・・大失敗。

開演ギリギリに飛び込んだのに、
しっかりこの「軽食」が出てきたので急いで食べる。
前にもこのような環境で芝居を見たとき、同じように軽食が出て、
そのときはカレーライスだったのだが、
芝居が始まったら見ながらゆっくり食べようと映画感覚で構えていたら、
もうぜんぜん食べられるような雰囲気ではなくなってしまい
終演後、ヒエヒエカレーを食したことがあった。
また同じ過ちを犯してはならないと、このケチャップスパゲティをかっこむ。
同じソファには、ギャルとガイがあわせて4人。
なんだか、場違いな気分・・・・早く芝居始まって~~~~!

お芝居は、バーを舞台にした4人芝居。
男の借金の形に身を売られる女が登場。
私もこんな役、一生のうちに一度くらいはやってみたいけど
ま、年齢的にもう遅いか。
否、この歳でやるというのも笑いが取れていいかも。

横道氏は見たことのない役柄に挑戦しており
彼なりに新境地を開拓しているのだなあと
頼もしく感じた。
終演後、少し喋った。

「駅からかなり遠いのに、よくこれだけお客さんが集まっているねえ」

「2月はちゃんと宣伝できなかったから少なかったけどね。
初日は4人だったよ。」

へえ、4人か・・・。
私の最低記録は1人。
もっとも、これは芝居ではなく映画だけど
下北沢のアートンにて、レイトショーをやっていたとき
2週間の上映で、1日、一人という日があった。
もう、恥ずかしくて支配人の顔が見られなかった。
支配人も、多分私を気の毒に思い、直視できていなかったけど。
始まる前に、その唯一のお客様に丁寧にご挨拶し
上映が始まると、チラシを持って新宿に繰り出し
宣伝&チケットを売って歩いたのだった。
いやあ、苦い思い出。

もしも、もしも、観客がゼロだったら
私は芝居を始めるだろうか。
私にとっては、芝居は創る過程が楽しいということもあるけれど
やはり、観てもらってナンボ。
観る、観られる、という関係の中で生まれるライブ感覚が
すきなのだから、客席に誰もいなかったら
やる意味がわからない。
芝居はどこでだってできる。
でも、お客さんがいないところではできない。

だから、よく言うアレは、本当なんだ。
「お客様は神様です。」

                      *ポチッとお願いします

by 鯨エマ|2008-03-05 22:10

[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

< 次の記事 | 前の記事 >

ゆたりブログ



「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)