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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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銭湯で考える・・・。

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引き受けてしまった・・・・。
9月上旬の芝居の台本。
うちが7月末の公演だというのに、
その稽古に入る前に書き上げてくれという。
大丈夫だろうか。
思わず引き受けてしまった理由は他愛ないものだが、
乗ってしまった船、何とかしなければ。

「じゃあ、2月19日までにプロットあげてください。」
と、主宰者に言われる。
強引にガンガン進めてゆくのが、主宰者たるものの手腕かもしれない。
帰宅して、早速書こうかなと思ったけど、
あまりの寒さに脳みそまで凍り付いている。
隣の銭湯へ行って、心身ともに緩めてこようか。

銭湯にはめったに行かないので、
準備は必ず失敗する。
先回はタオルと洗顔料だけ持って行ったら
石鹸もシャンプーもなくてびっくりした。
ふつう、こういう所は共用していいデカいボトルが、
おいてあるんじゃないの~?
体を洗わずに帰ってくるのは気持ちが悪いので、
洗顔フォームで体を洗って帰ってきた。
今回は同じ失敗をしてはいけない。
石鹸、洗顔フォーム、シャンプー・・・・、あ、トリートメントきらしてた!
タオル、小さいタオル、体を洗うタオル、あわ立ちネット・・・
こんなに荷物があるのか!!!
気軽に行けないじゃないの!!!

さて、400円払って女湯に入ると
脚は2人しかいないのに、脱衣所にはたくさんのお風呂セットが。
たなの上、下、休憩用の長椅子の下、ぎっしりと
洗面器やら、プラスチックの籠やら、ビニール袋やら、
これ全部、銭湯に通っている人の私物らしい。
なるほど、こうやって常時置いておくのか。
これなら仕事帰りにも手ぶらで銭湯にいける。
しかし、盗まれたりしないのか?

むかし、私は玄関に鍵をかける習慣がなかった。
ポンコツのあばら家に住んでいたころ、
扉の立て付けが悪くて鍵をかけるのに時間がかかった。
あるとき、時間がなくて、開けっ放しで出かけたけど、
まったく害がなかったので、それ以降、習慣になってしまった。
そのことを稽古場で皆に話したら、総攻撃(?)をうけたが、
わが信頼する名取氏だけは静かに
「警戒するものは警戒される、警戒しないものは、警戒されない。」
とおっしゃった。
しかし、昨今・・・・
鍵を閉めていない若い女性の家がねらわれているという
殺人事件の記事などを目にするので、
(もう「若い女性」ではないけれど)私も警戒心を強めている。

で、脱衣所の私物たち。
こういう光景はまだ長閑なご近所の関係を映し出すようで、ほほえましい。
「掃除しにくいじゃないの!」などとおっしゃいますな。
番台にすわるおばちゃんの顔を見れば、
「掃除なんか程々でいいから、ここでずっとニコニコしててね」
という気持ちになる。

湯船の中は、浴槽の深さが微妙すぎて
座るとおぼれるし、椅子の部分に腰掛けると方が温まらないし、で
おちつかず、本のプロットを考えるどころではなかった。
やっと姿勢が落ち着いたころには、
これが低血圧の性、のぼせてしまった。

帰るとき、雪の積もってしまった道を
銭湯のご主人が掃除してくれていた。
この3~40分で400円。
高いと見るか安いと見るか。
お金って不思議だ。
先日近所のラーメン屋で、たまたま隣り合わせた22歳の青年が
「お金をもうけたい」といっているのを聞いて
「なんで?どうして?お金なんか稼いでどうすんの?」
と詰問してしまった。
「自由になりたい、遊びたい」という彼の言葉に絶句。
そいつはそいつで、私の「お金なんか稼いでどうすんの?」
の一言に絶句していた。
余談でした。

近所の銭湯・・・・たまにはいいもんだにゃ~。

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Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2008-02-10 09:09

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