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[雨は遠いそらの上] 記事数:109

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湧水紀行高萩

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最近、どうもお湯がカルキ臭くて、コーヒーやお茶が美味しくない。ぼくはわりと出涸らしのお茶が好きなので、お湯がまずいとそのまずさがダイレクトに伝わってきて、もう飲む気がしなくなってしまう。やっぱり水道水はダメだよな。ああ井戸水が懐かしい。と決めつけて、雨が降れば憂鬱、と決めつけて、ちょっと遠くの(といっても県内だけど)おいしい水を汲みに行こう。折りしも梅雨前の最後の晴れ、予備のポリタンクを買い込み、県北は高萩方面へと向かった。今回は、流れる水の如くサラリと、4か所の水場をご紹介いたします。

 
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・湯殿山湧水(切目の名水)/日立市十王町高原

二本のパイプから小気味よく水が流れ、その中央には出羽三山の供養塔が建っている。昔はここで修験者たちが喉を潤したのだろうか。一帯は山々に囲まれ、その標高こそ300~400mと大したことは無いのだけど、急峻な谷を道が走っているので高度感が凄い。
手ですくってみると、ひんやり冷たい。やっぱりこれだよね、という感じだ。焼酎の4Lペットボトルに水をいただくと、細かい塵やキラキラと光る金粉?が結構混じっている。家に帰ると、底に沈殿していた。
 
R349を北上し、地方道60号十王里美線に入って日立方面へ向かう。ウネウネとくねった上り下りの坂をいくつも過ぎ、十王高原地区に入って日向バス停を過ぎたあたり、左手の道路沿いに山から流れ落ちている。反対車線側に2、3台ほどの駐車スペース。

 
・森滝自噴水/高萩市秋山

まるで人の敷地のように(実際そうなのかもしれないが)目立たないものの、ここは多くの本や広報誌などで紹介されている。地元の人たちの生活水として活用されている。
水量は超豊富で、大きな排水口?からドバドバと水が流れ落ちている。注目すべきは源泉のひとつである泉。

何と神秘的だろう!(写真ではあんまり伝わらないけど…) あまりに澄んでいて、空恐ろしいほど。触れることすら許されなさそうである。
しかし憤慨すべきことに、これほど神秘な泉を前にしてすら、ゴミを捨てていく輩がいるということである。
人間がゴミを捨てるという行為はむしろ必然の営みでもあるとは思うけれど、『自然を大切に』だとか『生命を大切に』だとか『なろうと思わないと何にもなれないんだぞ』だとかいうこれ見よがしなありがたい言葉が席巻する一方で、もっと原始的で内的で自発的な信仰(それは宗教ですらない)は消え去ってしまったのだろうか。こういうところに来たときくらいでもないと、自分の身体性について鑑みる機会も無いというのに、わざわざゴミを捨てて帰るなんて了見が知れないなあ。世界はコンビニではないのだよ。地元の人たちから見れば、我々は一介の外部者に過ぎないというのに。ルールさえ逸脱していなければ良いという考えが広まっているのかもしれない。ハンバーガーの食べ過ぎじゃないでしょうか。ただ、本当のヘルシーさ、健全さを考えたときには、どんなところにも一定数、いろんな種類の人間がいる(そして自分だってそのうちの一人なのだ)ということを勘定に入れといたほうが良い。原理主義に走るのはぼくの意図するところではないからね。さあ次いってみよう。

 
湯殿山湧水を過ぎ、右手に十王ダムを見ながら地方道60号を走って最初の信号(と同時に終点)を左折すると、地方道10号日立いわき線になる。これを北上して少し行けば、高萩市に入る。この市境の峠をほんのちょっと下ると左手にあるのだけど、見過ごしてしまった。駐車スペース自体こそ1、2台ぶんはあるが、転回は出来ないので注意。

←泉の奥は深い森が



 
・萩平の清水

道路沿いに小さな水車があり、水が流れている。100メートル上の水源より流れ落ちているそうだ。ぼくが水を汲んだ後にも、何組かが水汲みに来ていた。そのうちの一人と話を交わしていたら、恐ろしくでかいスズメバチが現れた。プン…とこちらに来るような素振りを見せつつ、ハチの野郎はのんびりと中空に去っていった。恐ろしかった。あんなのに刺されたら即死でイクだろう。慌てて逃げ帰る。
 
森滝自噴水からさらに地方道10号線を北上、国道461号とぶつかったら左折して入り次の信号を右折して再び地方道10号へ。道なりに北上していき、関口交差点で左折し県道111号を西進するとほどなく右手にあらわれる。あるいは常磐自動車道高萩インターで下り、信号を左折して直進。4、5台ほど停まれるスペースがあり、アプローチも容易。

ここにも「ゴミ捨てるな」の看板が…



  
・弘法霊水

しばらくさまよった後ようやく見つけた弘法霊水は、大高寺(だいこうじ、かと思ったらおおたかじ、というらしい)の境内にあった。寺を管理しているおじいさんが親切に説明してくれ、水を入れるタンクをあげるよ、とまで言ってくださった。年に一度水質検査を実施しているとのこと。眼病をはじめ皮膚病や内臓の疾患に効能があるとされる。
 
萩平の清水から関口交差点まで戻ったら、直進して地方道67号に入る。高萩インターを右に見つつ、右手に「高萩それいゆ病院」の案内看板を見つけたらそこを右折する。直進して左に高萩それいゆ病院、さらに進み右にやすらぎの丘温泉病院を過ぎると大高寺への案内看板があるのでそれに従う。
 
・豆腐工房の水
おまけにもうひとつ。入四間の豆腐工房にある湧水。ここは有名ですね。平日でも訪れる人が絶えず、みんなたんまり水を汲んでいくので行列必至。きれいに整備されているので、心理的にも安心。お腹がすいたので工房のドーナツ(60円)を買って食べたら柔らかくって美味しい!青豆豆腐や厚揚げも絶品です。
  
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では、持ち帰った水を飲み比べてみたい。今回汲んだ水は、いずれもそのまま飲める(煮沸不要)と思われますが、おれの腹が鈍感なだけかもしれません。
(やってみたいだけなので、まったく個人的な評価です。参考にならないと思います)
 
・湯殿山湧水…おいしい。舌に残る自然な渋みは井戸水を思わせる。ゴミが多かったので濾過と煮沸は必要かもしれない。ゴミの多さがマイナス印象。
・森滝自噴水…素晴らしい。舌触りはサラサラだが喉の奥でまろやかさが広がる感じ。何といっても景観が好印象。大事にしていこうよ。
・萩平の清水…おいしい。湯殿山湧水と同じような味。手軽さがピカイチ。
・弘法霊水…いいね。他の水より若干硬めか?のどごしが良い。森滝自噴水は喉の奥で広がりがあったのに比べ、喉元でまろやかさが収斂していく感じ。ちゃんと管理されているところが好感。予想以上に良かったということで、コストパフォーマンス高し(?)。
  
         *  *  *  *  *  *  
 
ということです。
今回ご紹介した湧水は、インターネットで調べるとすぐに出てくるようなメジャーなところばかりなので、気軽に行けます。そろそろ本格的に蒸し暑くなって参りました。梅雨の晴れ間に、あるいは夏本番に、おいしい水と涼を求めて出かけてみるのも良いかもしれませんね。
  
  
  
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4年前のワールドカップなんか観てた頃は、4年後のワールドカップなんかどんな気分で観ているんだと思っていたけど、あっという間に4年経って当時となんも変わらん気持ちでぼけーっと観ている自分に気づいて恐ろしさに服を脱いで素っ裸になるものの、それ以上脱げないことがわかりいそいそと服を着ます。今日オランダによもや勝つなんてことは無いだろうけれども(もし勝ったら山田君!楽太郎の座布団全部土俵に投げ入れちゃって!)、引き分けたら本物だよな。ぼくの予想は0-3か1-2で
 

» Tags:湧水, 道に残る雪なんか汚れて当たり前と言う,

Trackback(0) Comments(3) by 雨|2010-06-19 18:06

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