マーくんが生まれた日、不思議な事が起きた。
毎日毎日、右腕を使う度に激痛だった40肩がその日からすっかり完治したのだ。
激痛の始まりは今年の二月。
コタツでゴロゴロとテレビを見ていた背後からノンタンに「うわぁー」って脅かされた。
瞬間、ボクの右肩がグキッと鳴って激痛が走った。
世間でよく言う40肩、50肩というあれだ。
以前にも仕事中に床に落ちた消しゴムを拾おうとして、左肩に激痛が走り、
以来、一年余り腕が上げられず、寝返りもできず、整体に通っても思うようにならなかった。
「いたたたた、またやってもうた・・・」
今回は右肩だったのでふだんの生活に苦労した。
上着やシャツを一人で肩を通せない。
右手でズボンのチャックを上げられない。
駅の改札でスイカを通せない。
車から駐車券が取れない。
人と握手ができない。
ハイタッチなんてもってのほか。
好きだったキャッチボールも絶対に無理。
走ると痛みが肩に響く。
・・・等々。
そういう動きって無意識にしてしまうものだから、毎回、激痛でへたりこんで泣いていた。
毎日が、「いたたたい、いたたたたい・・・」といった生活。
そして、「世の中ってこんなにも右利き至上主義社会だったのか」
と、日を追うごとに惨めったらしく痛感していた。
先月、マーくんが生まれた日の夜、
ボクはうれしくて家に着くやいなや、真っ暗な部屋で天井を仰ぎ、
HIRO'Sのマシオカのように思いっきり、「ヤッターッ!うまれたよー!」って万歳をしたんだ。
一瞬「しまった」と思った。
しかし、肩の痛みは不思議にも消えていた。
偶然にしろいい日を選んでくださったものだ。
「40肩、50肩っていうのは年齢のことじゃあなくて、手の上がる角度なんですよ」と整体の先生に教わった。
by 野澤真人|2007-12-25 23:11
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