今回の旅のカフェは笠間、久野陶園さん。笠間で最も古い窯元だそうです。
藁葺きの母屋と背の高い樹木に囲まれてぽっかりとした日だまりの庭に、
県内外から多くの人が集まりました。
花屋台カフェさんのおいしいコーヒーをいただいたり、
自分で作ったピザを小比賀石材さんの石釜で焼いてもらったりしながら、
のぼり窯やろくろ場など、思い思いに見て歩きます。
二つあるのぼり窯はどちらも地震のときに壊れてしまいました。
14室もある古い方の修復は難しいそうです。
日用品として量産されてきた笠間焼、かつてはぎっしりと器が並べられ、
ごうごうと焼かれていたのでしょう。
冷えきった煉瓦に触れながら、地を這う炎を想像してみます。
作業場の南向きの屋根の庇は長く、器を並べて乾燥させるのに適しています。
土間には一本の鉄パイプが横たわっています。
スイッチを入れるとこの棒が回転し、ろくろに動力を伝える仕組みです。
円盤にベルトをかけるとろくろが回転します。
ロロロロロロロロロロロ… 予想したよりずっと静かで柔らかい機械の音。
円盤の径の大きさによって、ろくろの回転速度が変わります。
ろくろ台の足元には削り落とされた土の破片が木屑のようにふり積もっています。
笠間には時々行きます。近いし、好きなお店もあるし。
でも今まで笠間のこと、何を知っていただろう。
ほんの数時間でいろいろ分かった気になるのは早計ですが、
確実にこれまでとは違う見方をしてみた自分がいます。
この日の午後ワタシが経験した感覚は、まぎれもなく「旅」でした。
長い旅に発った人を思いながら、何度か空を見上げました。
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Trackback(0) Comments(4) by Yamepi|2012-02-14 08:08
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