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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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障がい者クラウン

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グローバル・エンターテイメント・フェスティバルを見に行きました。
いくつか興味のある演目があったのですが、
なかでも、知的障碍者たちによるクラウンチームのショーが楽しみでした。
マチネ公演の最終演目だった、このクラウンチームは「土曜日の天使たち」という団体で
世界初の、障がい者によるプロのクラウンチームなのだそうです。

クラウンの誕生秘話を、5人のクラウンたちが、笑いを交えて解説、表現してゆくのです。
クラウンの笑いというのは、「失敗しちゃった」ことを笑う、つまり
現代なら、不謹慎ともいえる笑いにつながるのですが
そのメッセージは
「誰でも失敗するでしょ?失敗してもいいんだよ」という
あたたかいものに見えました。

そういえば・・・・

昔の落語には、視覚障がい者を「めくら」といって笑いものにするような描写も
沢山あったのだそうです。
村に一人はいる障がい者を、まわりのみんなが笑う。
笑うんだけど、仲間外れとか、いじめとか、そういう陰険な笑いじゃないんですね。
その存在を、みんなが認めているのではないかと思います。

それが、いつのころからか、そういう落語は
「差別的な表現がある」ということで、
お蔵入りになってしまったんですね。
そうすべきと、思いがちですが、はたして差別ってなんだろうと、
クラウンショーを見て思いました。

社会的弱者として、特別な存在のように接することも、
実は差別なのではないでしょうか。
よく、障がい者がいると、「じろじろ見るもんじゃありません」と、子どもに教える大人がいます。
でも、自分と違う様子の人に、興味を持つことって
そんなに悪いことでしょうか。
じろじろ見てはいけない、という時点で
すでに、上から目線になっているような気がするのです。

そして、記憶に新しい、あの相模原の事件を思い出すたびに
生きる価値がある人、ない人、の判断なんて
いったい誰が始めたんだろうと、疑問と怒りがわいてきます。

障がい者と、対等に話し、笑い、喧嘩もできる世の中には
まだまだ日本は遠いのかな・・・・・
2020年はオリンピック、パラリンピック開催の年です。
日本が準備すべきは、スタジアムや道路ではなく
それ以前の、誰でもwelcome基盤ではないでしょうか。

障がい者のクラウンたち、ただ順番に番号を言うだけなのに、
ものすごくおかしい!!!!
絶妙なタイミングは、演技?偶然?
なんだか惚れ惚れしてみてしまいました。
楽しい時間に感謝です。

Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2017-07-19 00:12

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