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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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じょんのび村での朗読

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数年前に飲み仲間たちと遊びに行った「じょんのび村」。
今回は、詩の朗読という大役をいただいて伺うことになりました。
河村典子さんのヴァイオリンと、白土文雄さんのコントラバス演奏に合わせて
谷川俊太郎氏の「あおのふるさと」を読むのです。

軽く「やります」なんて言ってしまったものの
お借りしたCDを聞いてみて
こりゃあ、一筋縄にはいかないなと・・・・。
ただ、ひとつ救われたのは
詩に共感を抱ける部分がいくつもあったこと。
でも、作者ご本人の読まれるCDは、
私のイメージとずいぶん違います。
あまり好き勝手はできないし・・・・
なーんて考えているうちに
たった1回のリハーサルの日が来てしまいました。

スイスから帰国したばかりという河村&白土ご夫妻は、
もちろん時差とか飛行機の長旅ということでお疲れでしょう、
何度もやり直しはできないわけで
渡された楽譜を必死に追いながら
タイミングを合わせることに集中していました。

一度読み終わったところで
「もっとよく音楽を聴いて」といわれました、
「その読み方では(音楽が)入りにくい」

音楽に合わせるというのは
単にリズムを合わせることなのか
雰囲気のことなのか
演劇だと、悲しい場面で必ずしも悲しい音楽が流れるということはなく
かえって逆の表現のほうが良かったりします。
また、音楽に合わせてしまうと「引きずられないように」
という注意を受けることもあるし
「酔うな」なんて言われたりする。

でも今日は「寄り添ってみよう」と、再度挑戦。

そんなリハーサルを経て、2日後に本番日。

育児のせいにするのは嫌なのだけど
でもやはり、時間がないのは育児に予想以上の時間がかかるからです。
じっくり、ひとりになって音楽に耳を傾けるなんて言う時間が
どうやったら確保できるのでしょう。
結局、「ながら」「ながら」の練習で
本番に突入してしまったのです。
練習不足は緊張につながります。
四敗するんじゃないか・・・・嫌な予感ばかりがしていました。

そして、往路は、ぐずる息子君を抱っこしっぱなし。
最近やたら力が強いので
まるで釣りでカツオかマグロでも捕まえるように
うねる体を抱えるのは体力を必要とします。

そんなこんなで、到着したじょんのび村。
遊び100%でやってきた先回とちがい、
眼の前の任務に深呼吸も忘れていました。

しかし・・・・・
本番は、気持ちよく読ませていただきました。
建物から醸し出される気のようなものと
お2人の奏でるすばらしい音色に
前半うっとりとしていたのが良かったのでしょうか。
もう、寝てしまうんじゃないかというくらい、
気持ちよく聞きほれていましたら、
休憩になって、さて、2部。
朗読、しました。

はたして、私自身は本当に充実した時間をいただきました。
どこまでできたかわかりませんが・・・・。

朗読は、書かれた内容を、自分というフィルターを通して
外に出す作業で
これがまあ、奥の深い作業なのですが
今回のように、自分で選んだ作品でない場合は
あれこれと、余計なことを考えがちです。
余計なことというのは、私の場合多くは
どうみられているかという客観的なことが気になってしまうこと、なのですが
もっと自由に読みたいと、いつもいつも思うのです。
場数も必要でしょう、
発声練習も必要でしょう、
人間としてのせいちゅも必要でしょう、
いろいろなものを読むことも、とても大事でしょう。

なにかいい評価をいただいたとき
他人は「子供を産んだから変わったんだ」といいます。
そうなのでしょうか。
私は表現者として、それほど変わったつもりはないし
そうすぐに変わるものでもないと思うのですが・・・・・
自分の転機なんて、自分ではわからないですね。

親子でじょんのび村のいい空気を吸い込み
新幹線で美味しいお弁当を食べて、帰宅しました。
帰れば、全国大会の準備がまっている!
さあ、つかの間、朗読者の私は脱ぎ捨てて
制作作業に勤しみます!!!

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Trackback(0) Comments(0) by 鯨エマ|2017-05-30 09:09

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